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淫獄
官能リレー小説 - ファンタジー系

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淫獄 25

「ぼっちゃま」は霜月玲がこらえきれなくなり、歩くこともできずしゃがみこむほどの欲情の発作を昼間に起こすと、ソファに座らせて、五分ほど眠らせる。眠っている間は穏やかな寝息を立てているらしく、声を上げたり、オナニーをしたりはしていないと聞いてほっとする。
しかし、たとえば真夜中に一人で寝室にいるときに発作が起きると、霜月玲は淫らな幻覚と幻聴にとらわれて、現実だと思い込む瞬間が増えていく。
夢と現実の境界にいると気づかぬうちに快感に弄ばれ、鎮静化すると、淋しさと、いずれ、現実と夢の判別ができなくなってしまうのではないかという絶望感を感じるのだった。
欲情の発作とテレパシー能力の急激な覚醒を抑制している「ぼっちゃま」の能力もさらに強まっているとは、霜月玲は気がついていなかった。
霜月玲との夢と現実の境界での交わりで「ぼっちゃま」は満足しているものと思っていた。
「ぼっちゃま」自身も気がついていない。
霜月玲は「ぼっちゃま」と夢と現実の境界を共感し続けた結果、どうなったか?
霜月玲と「ぼっちゃま」は霜月玲が夜這いをかけたときから実際にセックスすることはなかった。
発作を抑制するための五分間の夢のなかで霜月玲は異様な触手の群れに犯されていた。
蛇のような形状で表面をぬらぬらとした粘液まみれの触手に絡みつかれている。
霜月玲は体に巻きつかれていれば抱きしめられているような気持ちになり、先端を口に含めばフェラチオで愛撫している気持ちになる。
先端が花が開くようにくわっと開き、左右の乳首や股間のクリトリスに貼りついてくると、むしゃぶりついて唇と舌で舐め吸われているような気がして、快感の波に逆らうことなくあえぎ声をもらした。
口に含んだ触手の先端が小刻みに震えて少しふくらんでから脈打ちながら、透明な粘液を放つと喉を小さく鳴らして飲みこんだ。
触手が射精するように粘液を放つたびに霜月玲自身のクリトリスがぺニスになって愛撫されて射精しているような快感がある。
ぬちゅっと愛液まみれの股間のわれめに触手が浸入して膣内でうねり蠢き、膣奥に進みながら、霜月玲の膣内の熱くなった濡れ肉に締めつけられ、つつまれて刺激されると、全身が蕩けるような快感と突きまくられている快感が同時に起きる。
胸の谷間や柔肌を這いずる触手の先端からびゅっびゅっと粘液が少量ずつ放たれて髪も顔も、乳房や脇の下、内腿や爪先まで粘液まみれになる。
膣奥にも粘液が放たれて射精した触手がずるりと押し出されると、股間から粘液がどふっと吐き出されてしたたり落ちる。
しなやかで弾力がある大小の触手の群れを霜月玲は愛しく感じる。
全身に這いまわり、絡みつき、甘えてくるような触手のすべてが「ぼっちゃま」の隠された欲情でもあり、さらに世界中の淫らな交わりでしか孤独に耐えきれないさみしさの化身のような気がしてくる。

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