PiPi's World 投稿小説

淫獄
官能リレー小説 - ファンタジー系

の最初へ
 9
 11
の最後へ

淫獄 11

「はぁ、はぁ、んんっ、んっ!」
霜月玲は、与えられている自室で深夜ひとり域を粗くしていた。くちゅ、ぬちゅっ。下着の中に入れた指先はせわしなく動き、熱い吐息をもらす。
半開きになった唇のはじから、たらりとよだれがこぼれる。
「はぅっ、はぁん、あぅっ、んあっ」
びくっ、びくっ、と軽い痙攣に柔肌や豊満な乳房を震わせ、身をよじる。
くちゅり、と卑猥な音がして、股間のわれめから引き抜かれた指先には、ぬるぬるとした愛液がまとわりついている。
一晩中オナニーに耽っていても、満たされないかもしれないと不安になりながらも、我慢しきれずに、オナニーを繰り返してしまう。
「ぼっちゃま」に夜這いをかけた夜から一週間後、毎晩のようにオナニーに霜月玲は耽っていた。
始めは短時間で一度で欲情を抑えることができたが日を重ねるほどに、満足できるまでのオナニーの回数が増え続けているのだった。
それが恥ずかしく同居している「ぼっちゃま」に知られたら軽蔑されそうな気がして隠そうとはしているものの、眠る前の自室にいる時間、入浴中、トイレなど一人の時間でオナニーできるタイミングは限られている。
「あぁ、また……」
膣の奥が痺れて、乳首は痛いほど勃っている。
霜月玲は発情の発作に苛まれ始めていた。
「おはよう、レイさん。あれ?」
朝食の時間、その後は霜月玲が昼食を休憩時間として夕方まで「ぼっちゃま」に家庭教師として彼が学びたいと望む知識をレクチャーする。
彼は十七歳にして名門大学の大学院生以上の知識を持つ。七歳から行われてきた教育の賜物である。
「なんか、顔色が悪いね」
「風邪でもひいたのかもしれません」
「そう、なら病院に行ったほうがいいかも」
霜月玲は明け方までオナニーに耽ってしまい寝不足で貧血気味だとは言えず「大丈夫です」と笑顔を作ってみせた。
霜月玲はごまかしたつもりだったが、彼は能力の覚醒のあとからは直感が鋭くなっている。
「今日は僕の奇妙な力について調べてみようと思うの。レイさんの意見も正直に聞かせて」
「……はい」
返答までに少しの間があった。
「その前に朝食にしましょうか」
彼はそう言って椅子に腰を下ろした。
食事の間は静かな時間。
彼は幼いころから、住み込みのメイド霜月玲と二人っきりで暮らしてきて、テレビを家族でみて一家団欒という習慣はなく育った。
邸宅の書斎は彼の学習室として使われている。

誰かのみている夢に、他人が同じ夢をみることができるのか?

「僕らが体験したのは、それが可能だったということ。あの夜、僕は三回同じ夢をみた。三回目でレイさん以外のものは全部消え去れと強く念じた。そのとき夢のなかに僕に似た天使があらわれた」
「ええ、ぼっちゃまにとても似た天使」
霜月玲は彼とあの夜の夢の話を思い出しながら話しているだけで、鼓動が早まって、内心では落ち着かない気分だった。

SNSでこの小説を紹介

ファンタジー系の他のリレー小説

こちらから小説を探す