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陥落
官能リレー小説 - ファンタジー系

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陥落 1

敵の脅威を実感させられた。
盗賊団が襲撃した魔導師の前で、盗賊団の首領もう、である若き女盗賊は、すでに立っていることもできずにその場に座り込んでしまった。
「まあ、手下たちはダンジョンの外へ残して、ここまでたどり着いた度胸と実力は認めてやるよ」
「貴様、何をしやがった……うぅっ」
「おいおい、そんなに睨むなよ。よく見ればかわいらしい顔してるんだから」
小顔で、目元は少しつり目だが、どこか幼さも感じさせる顔立ちの女盗賊。ショートカットの髪型がよく似合っている。
体つきは小柄で、俊敏な動きと、戦闘では忍び足と華麗なフットワークで至近距離に近づき、一瞬で喉元を切り裂く見事なナイフさばきを得意とする。
魔導師は中肉中背の若い男だった。旅人や村人が着ているような狩猟着を着ていて、戦闘は苦手な感じに見える。
女盗賊が想像していた魔導師は神官のような法衣をまとい、初老の、どこか威厳がある男だったのだが、どこにでもいそうな男で、ダンジョンに迷いこんでしまった村人のような感じもうけた。
魔導師はしゃがんで女盗賊の喉元から口元まで覆っている黒布を奪うとあごの先をつまんで顔を上げさせた。
「うっ、んんっ、んっ……」
唇を重ねられ、強引に舌を押し込まれた。
女盗賊ライラの肩が小刻みに震えた。
唇が離れて、魔導師が立ち上がったとき、女盗賊は意識がぼんやりとして、唇をわずかに開いたまま頬を染めて、ただ呆然としていた。
「いい表情をするじゃないか。女狐」
「はぁ、はぁ、貴様、慰みものにするつもりなら殺せ」
「そんな、もったいないことするか、阿呆が……」
魔導師の濃厚なキスに嫌悪感よりも、胸が高鳴り、こともあろうか興奮していることに苛立ち、女盗賊ライラは唇を噛み閉めながらも、魔導師の若者の顔から目をそらした。
「もう、濡れまくってるんだろう?」
魔導師の若い男はにやつきながら見下ろして言った。
なぜ、見映えもよくない、ありふれた男がライラをこれほど興奮させるのか、ライラ自身もわからないまま、床に押し倒される。ダンジョンの中で、この部屋だけは絨毯が敷かれていて、ソファーもある。執務室のようになっている。
「絨毯が汚れるが、まあ、いいか。シャムに嫌な顔をされるかもしれないな」
扉がノックされて、黒髪のロングヘアーの美少女が室内にやってきた。なぜかしみひとつない白い柔肌の全裸姿。仁王立ちだが表情はなぜか微笑している。
「ちっ」
舌打ちして魔導師の若者が立ち上がる。
「えっ、あ…… 」
女盗賊ライラがうろたえて、魔導師の若者を見ると頭をかいている。いたずらを見つけられた子供のような表情だ。
「また淫乱な人間の牝豚を連れ込んだのですか?」
全裸の美少女がちらりと女盗賊の狩猟着からすらりとのびた美脚を見て、つぶやくように言った。
温和な表情だが辛辣な言葉を吐き出した美少女シャムに、魔導師の若者はが「別にかまわないだろう、嫉妬してるのか?」とぼやいてソファーにふてくされた顔で腰を下ろした。
「この聖域に招待もされていない侵入した無礼者。その代償をその身に刻んで立ち去るがいい」
シャムがそういうと足の爪先から変化した。
美しい深紅の半粘液のスライム。
「きゃああぁっ、あぁぁっ、やだ、やめて!」
魔導師がため息をついた。

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