PiPi's World 投稿小説

淫魔剣トリス
官能リレー小説 - ファンタジー系

の最初へ
 9
 11
の最後へ

淫魔剣トリス 11

「厳密に魔力が強い順番ではないけれど、強い生き物ほど格上になるようにしてあるの」
「こいつが誘拐犯の一味か?」

ナイト数個とその倍のポーンがぶつかり合うような動きをしている。ポーンの側には一つビショップの駒があり、ポーンは他の場所にもいて、他の場所の駒は動いていたりもするが、争っているように見えるのはこの一団だけだ。

「だとしたらまずいな…誰かが抗争しているか魔獣か動物相手に戦っているか…行くぞトリス!」
「はい!」
「あ、待ってよ!」

俺とトリスは急いで駆け出した。リリィも慌ててついてくる。


どうやらあまり体力はないみたいだが、戦闘には不向きかもしれないからな、まあ背後にいてくれた方がこちらとしても助かるし、これだけ使い魔がいるならそう簡単にやられることもないだろう。 

「トリス…念のためだ、とりあえず変身してくれ」

「わ、わかりました、ご主人様っ!初級解放っっ!!!」

トリスは叫ぶと同時に肉体が光輝き、その身体は一瞬で全裸になり、光に包まれると同時に桜を刃に浮かべた短剣へと様変わりした。 
魔剣の状態は様々で燃費の悪いものもあるがこの初級解放状態はいわばセーフモードなので、こういう緊迫した場面では使いやすいのが特徴だ。 
「くっ!これ以上手出しはさせんぞ誘拐団めっ!正義の鉄槌を受けるがいいっ!」


そんななか突如一段の片方の叫び声が聞こえた、俺は急いで地面に伏せつつも剣を構え、見上げた先では…町娘たちが勇ましい声をあげ、オークの群と戦っていた。 

「…あれ、もしかしてゾーラさんか?」

町娘にしては背も高く体格のいい彼女は見ればギルドによく雇われている&何回か俺もクエストで世話になっているフリーの女戦士、ゾーラだった、あられもなく太ももをスカートからのぞかせ仁王立ちで、手にした愛剣のエストックで一撃のもとにオークの急所、眉間を次々に貫き倒していく姿は見事としか言いようがないが…しかしなんであんな格好を?まさか待ち伏せ作戦か?あの単純なゾーラさんが?やるのか?。

「ゾーラ!そいつらはいいから!早く親玉を倒してっ!あいつの魔術はまだ未解析なのよっ!」

もう一人の町娘…これまたよく見ればモニクはそう話しかけながら遠慮なくゾーラに筋力増強用のアイテムを手渡し…目の前にいる黒いフードを被った…体格からして女性と思われるシルエットを指差した。 



「おやおや…せっかく二人だけで交渉しましょうと話していたのに、助っ人まで連れて、私のボディガードまで全部倒してしまうとは感心しませんね?モニク様…仕方ない、もう一度いいますよ?この件から貴女方のギルドは手を引きなさい…さもなくば…」

「でやああああっ!そんな話!正義の鉄槌で砕いてくれるっ!」

さすがゾーラ、という形で怪しげな交渉はいきなり中断されようとしていた、いきなりゾーラが黒フードに斬りかかったのだから、それがギルドの意思、と捕らえられてもおかしくないのだろう。 
「…こうなりますよ?」

しかし黒フードにはまるでそれをおろかと言わんばかりに、手に持っていた杖を差し出し、そこから大量の黒煙が吹き出し始めた。 

「っく…煙幕かっ!卑怯なっ…あっ…あぁっっ!!」


ゾーラは必死にもがくがもはやそれは敵の術には無駄な抵抗だったようだ。

ゾーラの肉体はそのまま、肌の露出した部分からじわじわと石化していき、気づけばなぜか服は弾け飛び…たくましい肉体は真っ赤な宝石へと変えられていた。

「ゾーラっっ?!もうっ…だから言わんこっちゃない!」

「ふふ…情熱的で下品な朱ですね…ギルドの最強格の女戦士と、メンバーの管理と仕事の口入れを仕切る女主人…宝石にして見せしめにするには十分ですね?さあて…伏兵もいるようですが間に合うのやら…」

SNSでこの小説を紹介

ファンタジー系の他のリレー小説

こちらから小説を探す