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王国の境界線での肉欲
官能リレー小説 - ファンタジー系

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王国の境界線での肉欲 2

アルマンは路地裏にファブリスを連れ込んだ。そしてどんどん奥へと入って行き、城下町と森の境目といった微妙な雰囲気の所で足を止めた。
アルマンの言う通り、人の姿は無い。ただ、誰かがさっきまで居た様な感じはある。
小さなトイレのような縦長の建造物がいくつか並んでいた。材木や石がいくつも置かれて入り組み、迷路みたいになっている所もあった。
廃棄物置き場のようだなとファブリスは思う。
「ここならなにかと面白い物が見られるでしょうね」
ファブリスにはその言葉の意味が全く分からなかった。
森の奥の方が騒がしくなってきた。ファブリスが視線を向けると黒い鎧の騎士が数名歩いているのが見えた。
ファブリスにはすぐわかった、彼等は隣国の兵士だ。
どういうわけかいかにも屈強そうな男達ばかりだ。なにかの親衛隊のようにも見える、少なくとも偵察しに来たようには見えない。
「面白い光景ってアレ?」
「そうだ」
断言されたがまだファブリスにはよくわからなかった。
隣国の兵士を見てなにが楽しいのだろう?剣術ならアルマンの方が優れているに決まっているのに。
相手は強そうに見えるし実際にかなりの使い手だろう…それでもアルマンたった一人に勝てるとは思えなかった。それほどまでに差があるのだ。

そんなことを考えていた次の瞬間、黒い鎧がじゃらじゃらと地面に転がった。
ファブリスとアルマンはリーファのもとへと寄る。

ファブリスは点在するトイレのような建造物が気になってきていた。
隣国の兵士達もそれらを理解していないようである。リーファは兵士になにやら聞いていた。
兵士達は物資の強奪かなにかをしに来たらしい、リーファに邪魔されたが。
ファブリスはなんだかよくわからなくなってきた。
アルマンも彼女らも兵士の潜入をはじめから知っていたかのようだ。
それに潜入するのなら変装をした方がずっとやりやすい。
あんな他国の兵士とわかる格好でしかも少人数で行動するなんて。手加減のできる彼女らに遭遇しなかったらと思うと他国の兵士ながら恐ろしい。
なにか裏で動いている、ファブリスはそう感じた。
それだと撤退していった彼等が非常に気になる。
もしかしたらあの時点でなんらかの目的を達している…?

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