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アラサー冒険者
官能リレー小説 - ファンタジー系

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アラサー冒険者 10

「ッ………んッ、んアッ………んアアァァァッ!?」
気丈なランディの最初の絶叫が、ミノタウロスの棲み家全体に響き渡った。

あまりの刺激に全身をのけ反らせ、手足の自由を奪われていることすら忘れて彼女は髪を振り乱し、乳に貼り付いた物体を振り払おうとする。

そのせいでついに完全にめくれてしまった毛皮のブラは、その下にかくされていた、小粒で可憐な花のツボミを尖らせてはずむ、形のよい乳房をふたつとも、発情しきった雄牛どもの目前にさらけ出してしまった。

……ヴオッ、ブオッ、ヴオッ、ブオッ!!

オスどもの鼻息が、かかげるたいまつの炎を吹き乱すほど激しさを増してゆく。

……ふんッ、フンッ、フンッ、フンッ!!

呼吸のリズムに合わせ、巨大なロウソクのように先端からトロトロと涙を流して屹立するモノを突き出すように激しく、腰を振り乱す者まで出始めるほど彼らの興奮は最高潮に達していた。

(………こ、これは……これはいったいッ!?)
ふたつの乳首を執拗に、異形の舌と指にもてあそばれながらもランディはしかし、雄牛どもの異常すぎる興奮状態に疑問を感じ始めていた。

(どうして……どうしてこんなにさかり狂って……!?)
彼女の疑問をよそに、口臭ただようヨダレと、精液の先駆けのしずくを撒き散らして、瞳孔の開ききった眼を血走らせたミノタウロスたちは身を寄せ合いながら淫らな凌辱ショーに興じている。

(まさか……まさかまた、あのおかしな巻物でッ!?)

「………いかがですか?………」
ホウキの毛先のような牙をこすり合わせ、バグーはささやいた。
「本来は純血を守る種族の彼らが、これほどまでに異種交配を切望している………物凄いと思いませんか?」

「ふざけるなッ………どうせ貴様のおかしな巻物のせいなんだろうがッ!!」
両乳房をいたぶられるに任せつつも、ランディは精一杯の気迫を込めて怒鳴り付ける。

「チッチッチ……」
胸を揉みくちゃにしていた右手が彼女を離れ、人指し指らしい長めの1本を立てて見せながら、昆虫男バグーは黒々と光るカブトのような頭を左右に振ると、
「………なにをおっしゃいます吾が妻よ………これはみんな、他でもない、お前自身が、淫らがましく発情したことが原因なんですよ?…………もっとも、正しくは先程つつがなく執り行われた、"婚約の儀式"の効果の賜物なのですがね?」

(・・・!?)
ランディの脳裏に、先刻の儀式………この虫男と交わしたおぞましくも濃厚な口付けと、最後に呑み込まされた粒状の感触がよみがえってくる。

「このわたしの"舌"ですがね?………なにをかくそう、卵を産み付ける為の卵管でもあるのですよ………ああ、ご安心ください。無精卵ですから排卵直後すぐに死んじゃいますから」
どうぞごらんとばかりに、ランディの右乳首に絡み付いていた舌先が、尻孔のような小さな穴を見せ付けるように頭を上げたのだった。
「………そんなに心配そうな顔をしたらわたしまで悲しくなります…………お腹を食い破って虫がわいたりなんてことは絶対に…………アアそうか!!………このわたしがまさか、メスのくせに夫を名乗っているとお思いなのですね?」

何が可笑しいというのだろう、バグーは脇腹あたりを押さえて笑いながら、
「大丈夫、大丈夫………ちゃんとオスとしての機能も持って居ますよ?………あいにくわたしのは、本当に同族相手にしか機能を発揮しませんがね……………そうです。わたしはオスでもあり、メスでもある両性を兼ね揃えておりまして、つまるところあなたがたのような下等な生き物とは一線を画した、そう、まさに神……」
自身のセリフに酔いしれた風の不快極まりない言葉は、さらにつづく。
「………アア、すみませんわたしスッカリ自分語りに興じてしまいました……アアそう、そうでしたね……例の卵ですけどね?・・・胎内で死滅後は腐りながらも熟成した果実酒のような、このわたしにのみ識別可能なえもいわれぬ良い香りを辺りに撒き散らして、誰彼の区別なく性的に興奮した状態にしてしまうんですよ〜・・・ただ、このわたしに限って言えばホラ、こんな風に」

バグーの指先が、ランディにとってはまわし蹴りを喰らわせた"記憶"だけが残っている、彼のこめかみについたわずかな亀裂を指し示す。
それが、不気味なほどの早さで治癒してゆくではないか!!

「ね〜!?………凄いもんでしょ!!・・・あなたの発する"浮泳漏悶”の香りを嗅ぐだけで、ケガも治るし元気になるし、なんにも食べたりしなくても数年間は生きていられるんですよ〜!!!」
その台詞がまだ半ばのうちに、傷跡は跡形もなく完治してしまっている。
「ですから、あなたさえお望みならばわたし、永久不滅に生きてあなたの夫を務められるんですよ〜〜〜………結婚してすぐに未亡人なんてことはゼッタイにありませんからお得でしょ〜〜!?」

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