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アラサー冒険者
官能リレー小説 - ファンタジー系

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アラサー冒険者 9


奇妙な現象が再び繰り広げられた。

「触るなと言っているッ!!」
得体の知れぬ恐怖を振り払おうと、鎖に繋がれていない右足を思い切り蹴りあげる。
軸足でバランスを保ったままの見事な、渾身の、しかし優美で扇情的なY字開脚である。

爪先が風を切る音と、手首の鎖がなる音と共に、天井から垂れ下がる鍾乳石を砕いた蹴りの衝撃音が洞穴に響き渡った。

「フフフ・・・可愛いことをする……みずから脚をひらいて触れやすくしてくださるとは…そんなに、飼い主の愛撫が待ち遠しかったのですか……まあいいでしょう、どれどれ?」

「…ううっ!?」
相手の身を包むマントの下から現れたのは、もう1本の細い腕であった。
その竹竿のような見た目に反した恐るべき怪力で、蹴りあげたままの右足首が掴まれて固定された。
そうされてしまうと、残る左足だけで自分の身体を支えねばならぬランディは、手も足も出ない。

さらにもう1本がそんな彼女の首筋をなぞり、毛虫が這うような速度でゆっくり、たわわな果肉を求めて進んで行く。

あまりの異常さにランディは、悲鳴をあげることさえ忘れていた。
(なぜだ、なぜだ、なぜだ………この生き物はいったい)
そんな彼女を照らし出すたいまつを掲げる左手と、アゴをつかんだままの右手。
蹴りあげた右足を痛いほど掴んでいるもうひとつの左手と、既に恐怖によってベトベトに汗ばんだ乳肉をなぞり始めたもうひとつの右手。

黒光りする細身の肉体に、計6本の手足。
名前を口にするのも汚らわしい虫けらのような彼の口元で、無数に生えたヒゲのような牙がこすれあって、またカサカサと笑い声をたてたのだった。
「吾が名はバグー・・・偉大なる超古代の創造主にして万能の生命体。自己紹介が遅くなって申し訳ありませんね、新たなる花嫁よ」

昆虫のようなその顔は、どうやら微笑みを浮かべているらしかった。

その彼、バグーの指先もまた、毒虫のそれのようないやらしさでランディのブラの下へと忍びこんでいったのである。

大勢の雄牛どもを観客にした、淫猥なうたげの始まりであった。

ふうっ、ふうっ、ふうっ、ふうっ……。

グモッ、グモッ、グモッ、グモッ……。

針金のようにしなやかなバグーの指先によって、毛皮のブラが少しずつめくれ上がってゆくにつれ、見守る雄牛どもの息づかいが加速していった。
汗に濡れ光る宝珠のようなランディの左胸が、ブラの下に完全にもぐり込んだ異形の手のひらに包み込まれてゆく。あたかも、黒光りする大蜘蛛に囚われて、ただ捕食される運命を待つしかない獲物のように………。

「…ッ!?……くふぅっ」
大きく広げられたバグーの指にちからが加わり、柔らかな肉塊の形を歪めてゆく。
その疼くような痛みと、硬い殻のようなバグーの手のひらによって微かにこすられた乳先への刺激が、肉厚なランディのくちびるを噛み締めさせる。
「どうしましたか、吾が花嫁よ……どこか具合でも悪かったのですかな?…」
底意地の悪さがにじむ問い掛けに、顔を背けたいランディのアゴはしかし、未だ別の指先に捕まれたままだ。

「……苦しそうに歯を食いしばって、そんなに息を弾ませて………そうですか、そんなに胸が苦しいんですか……この胸が」
カサカサとささやきかけながら、わざとらしく手のひらの表面をゾロリ、ゾロリとこすり付けるように乳を揉みこんでゆく。

おそらく手のひらの内側には、滑り止めのための微細なトゲがびっしりと生えているのだろう。ランディにとってはまるで、無精髭を生やした凌辱者が無遠慮に顔を擦り付け、顔全体で彼女の柔らかさをむさぼっているような、屈辱的な刺激でしかなかった。

その刺激の効果は、またたくまに乳首への急激な充血の現象となって、その存在感を相手の手のひらに伝えてゆく。
それは、昆虫のような生命体ならではの刺激というほかなかった。

(こ、この………)
文字通り、虫酸がはしるとしか言い様のない嫌悪感がランディの全身の毛穴を逆立たせ、また新たな汗の玉がにじみ出す。
生理的な嫌悪と裏腹の刺激に戸惑いながらも、気迫負けすまいと彼女は再び鋭くバグーをにらみつける。

「おや、これはいけません………凄い汗だくではないですか……すぐにぬぐって差し上げなくては」
彼女の眼光などものともせず、無数の宝石の粒を散りばめたように光る汗をめがけ不意に、ムチのように伸びてくるものがあった。
「…ンアッ!!」
もう片方のブラのすき間にするりと忍び込んだのは、先刻彼女の口腔内を犯したあの、長すぎる舌であった!!
「あふッ……や、や、ヤメ……っ」
こらえていた悲鳴が小さく、しかしはっきりとランディのくちびるの隙間から漏れてしまった。
「遠慮は要りませんよ?………そなたはすでに吾が妻です………なあに、たまたま拭くものが無いものですから、夫であるわたしの舌先で綺麗にして差し上げるだけです…………フフ、いきますよ?」

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