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アラサー冒険者
官能リレー小説 - ファンタジー系

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アラサー冒険者 48

「相席、失礼いたします・・・んッ!?」
かたん。
「どうも」にこっ
「ッ!?」ドキッ
がたがたっ。
「おおっ、これはこれは・・・夜明けに開く、幻の砂漠のバラ、蜃気楼の果ての豊かなるオアシス・・・はるばる西の砂漠の果てで、こんな美女と相席できるとは、マナーの悪い客に感謝しないとなあ♪」
「まあ、いやだ」
「お世辞が過ぎましてよ?」
「あなたもなかなか素敵なおじさまですこと」

「・・・おう、オヤジ、こちらの見目麗しい3人のお嬢様がたに、出会いの記念のさかずきを振る舞ってくれ!!・・・私と同じ、冷えたエールでよろしいですかな?」ニカッ
「も、もちろんですわ」ポッ

「ヘ、ヘイ、おまちどおさまー!!」
ガチャガチャ、どかっ。
「・・・さあお嬢様がた、これはこちらのお客様からでございま」

「「「かーんぱーい!!!!」」」
ぐびぐびっ
がっき、がっき
ごくごくごくっ
「「「げぇっふぅーっ!!!」」」

「な、なんだアンタら、突然ヒトの酒を勝手に!?」

「うぃ〜〜〜、あれ?もう空っぽでふねえ・・・お兄さん、おかわり」オエップ
「・・・なんだよ、"麗しいおじょうさまがた"におごるっていうからわざわざ起きて飲んでやったのに、なに今さら怒ってるんだよテメェ」ヒック

「なに言ってやがるこのババア!!・・・俺がご馳走しようとしたのはこちらのお嬢様がたの方で、酔い潰れて床に寝っ転がってたお前らみたいなブヨブヨ無駄肉の付いたおばさんなんかじゃ」

「んだとぉ〜〜〜!?」
よろよろっ

「・・・ひいっ、あの丸太を片手で軽々と!?」
「言うに事欠いて、ブヨブヨの豚肉おばさんだとぉ!?・・・この"ツノの太刀"の餌食にしてやるから、そこへなおれっ!!!」ゲェッフゥ
「そ、そこまでひどいことは言ってない!!」

「クソッタレぇ・・・ヒック、こうなりゃ、そっちの3人とウチら3人で、どっちが見目麗しいおじょうさまがたか、ウイック、ぬ、脱いで証明してやろーじゃねーかあああ!!!!」
もぞもぞポイッ。
「そいつぁおもしれえ!!しょ、勝負ッ!!!」
ごそごそポイッ。
「あ〜〜あ〜〜、この愚かな迷える子羊に救いの手を・・・」
がっしっ
「オメーも脱ぐんだよオラッ!!!」
びりびりポイッ。
「ま、迷える子豚!?・・・子豚って言ったのか!?!?」
がしっ、グラグラグラグラッ。

「い、言ってなぁあああああああああいッ!!!!」
「お、お客サァン、もうやめてくだせぇぇえええ!!!」

めきめきめきっ
バリバリ、バリッ

ずうーーん………
…………………
…………
【剣士アンナ】行方不明
【盗賊シーマ】行方不明
【尼僧マリア】行方不明
………
……


「トパゾスの女神亭」はこうして倒壊した。だが、店主と客達は幸運にも無傷だった。
結局三人の遺体は見つからず、小オアシス集落からも跡形もなく姿が消えていた。
冒険者ギルドにも一報が届き、三人は登録者から不明者のリスト入りとなった。
しかし、現役の冒険者や酒場の噂では別の国に渡って冒険者を続けているとか引退してさる領主に仕えているとも囁かれている。


         アラサー冒険者【獣人編】END


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