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アラサー冒険者
官能リレー小説 - ファンタジー系

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アラサー冒険者 32

お湯をかけた2匹以外にも、5、6、7…計10匹ものミノタウロスが取り囲んでいる。そんな状況であってさえ、彼女らはいつもの調子で口喧嘩を始めるのだった。
「クチノ ヘラナイ メスドモダ」
1匹がぬっと前に出て、シーマの首根っこをつかむ。
そのまま片手だけで軽々とシーマの身体が持ち上がり、爪先が宙に浮いた。
物凄い筋力である。
「グハァッ」
全ての体重が首に集中してしまい、シーマの顔が赤黒く染まって行く。
バタバタと両足が相手を蹴るのだが、体重を載せて繰り出せぬ蹴りではダメージを与えられぬようだ。

「アバレルナ シニタイノカ」
新たな1匹が、小さな短剣を突き付ける。
「サッキハ イタカッタゾ?」
その手に握られたそれは、表面が腐食したままのシーマのダガーなのだった。
「コレデ ハラワタヲ ヒキズリダシテヤロウカ!?」
恨みのこもった言葉が、吐息混じりに吹き付けられる。
「マア マテ・・・」
もう1匹が肩を押さえる。
「モウジキ アイツガ ココニクル・・・コイツラハ イケニエ」
「ソウダ コイツラ イケニエ」
「ワカッタ オレ コロサナイ・・・コロスヨリ イケニエノホウガ オモシロイ」
「コロサナイ コイツラ イカシテオク」
ダガーの切っ先が引っ込められ、宙に浮いていたシーマは再び地面に投げ出された。

「ダガ コノニンゲン ニクイ・・・ウラミ カエス コレ ワレラノ オキテ」
「デモ コロセナイ」
「コロセナイガ ウラミハラス」
「ウラミハラス ドウヤッテ?」

「コウヤッテ ハラス!!」
ダガーを持っていた1匹が、いきなり躍り出る。
その左右の手にはそれぞれ1本ずつ、銀製のダガーが握りしめられていた。
岩風呂に湯を注ぐために作られた小さな滝の前まで来ると、
「ガアッ!!」
ガキンッ。
大石を積み上げて出来た石垣の壁の中程に、握っていたダガーを2本とも打ち込んでしまった。
「コノ イマイマシイ ブキノウラミ コノ ブキデ カエス!!」
湯気をあげる細い滝の両脇に、深々とうがたれたダガーの柄が1本ずつ、にょっきりと生えていた。
「ソウカ オレ ワカッタ テヲ カス」
「きゃぁああッ!?」
別の1匹がうなずきながらアンナの長い黒髪をひっつかみ、滝の前に引き据える。
「オレモ テツダウ」
「コラテメェ、は、離しやがれッ!!」
さらにもう1匹が、シーマの腕を縛る荒縄の余りを乱暴に引っ張って彼女を連れてくる。

地面に転がされた彼女らが見上げた先には、丸いリング状の先端を持った金属の柄がふたつ、滝を挟んで並んでそそり立っている。
そのどちらにも、中ほどで千切られたリボンがヒラヒラとたなびいていた。
かつてアンナの髪を結んでいたものであった。

「サア ジブンタチノ ブキ ヲ ジブンデ アジワウガイイ!!」

アンナとシーマの身体が軽々とかつぎ上げられる。
「嫌やァッ、は、離しなさい!!」
「汚ったねえ手で触んじゃねえゾこのッ!!」
素脚を目一杯開かされた姿で正面から抱きかかえられた彼女らの背後に、2本のダガーが突き立てられた滝の壁が迫ってくる。
後ろ手に縛られたシーマの指先に、手に馴染んだ武器の手触りが感じられた。
「な、何を……!?」
恐るべき予感はあったが、それでも尋ねずには居られない。
「ヴモッフォフォ・・・サッキハヨクモ ヤッテクレタナ」
「…ッ!?」
シーマをかかえるオスウシが、嘲笑いながらヨダレを吹きかける。
「アレハ ホントウニ イタカッタゾ・・・ダカラ ツギハ オマエノ バン」
突き立ったダガーの柄が指先をすり抜け、シーマの小さな尻穴にあてがわれた。
「な、ナニを……や、やめろヤメロッ……そんなの挿入らなア"、あぎ、ア"ギィッ!!」
確かに、彼女の言う通り。
普通に棒状のものを突き刺そうとしても、筋肉がそれを拒んだであろう。
しかし、オスウシが脚をかかえる力をゆるめるだけで、彼女の全体重がその小さすぎる小穴の一点に集中する。

ブッチン。
「うがあああああああああぁンッ!!」

何かが裂けるようなおぞましい感触と同時に、普段の勝ち気な彼女からは想像もつかぬ悲鳴が、夜明け前の温泉郷に鳴り渡る。

ギャッハッハハハ!!
ヴゥオッ、ブオッ!!

壁面に串刺しにされ、涙を流して絶叫する彼女を、あるものは手を打ち鳴らし、あるものは指を差し、またあるものは腹をかかえ、さらにはおどけて自分の尻を押さえて泣き真似をして見せながら、悶絶するシーマをあざ笑うのだった。

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