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アラサー冒険者
官能リレー小説 - ファンタジー系

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アラサー冒険者 27

どくん。

と、自分の心臓の鼓動が耳元で聞こえたような気がした。
(……!?)
鼻筋の奥が急にツンとしびれて、にじむ涙が視界を歪め始める。
(これは……これはなんだ!?)
また近づいたら蹴り殺してやろうと思っていた下肢に、力が入らない。それどころか生まれたての小鹿のように、ランディの意に反してガクガクと膝が震えはじめている。
「ほっほほ……怖がらなくとも良いのだぞ?」
子爵のハンカチーフが、冷水を浴びせられたままの濡れた耳元に触れてくる。

びくん。
「あフッ」

ほんの少し耳の先を布が触れただけだったのだが、ランディの全身の毛穴が逆立ってしまう。
「きれいに、キレイにぬぐってやるからな?」
白絹のハンカチーフが、まだオスウシの精液のこびりついた口元を通りすぎ、首筋をぬぐい始める。その時はもう、既に彼女の乳首は弾けんばかりに尖りきってしまっていた。
…自分の身体はいったいどうなってしまったというのだろう。
…つい先刻、処女を失ったばかりだというのに、こんな貧相な男に触れられて震えてしまうのか?
「可哀想に、こんなに汚されて……ウシどものヨダレや子種にまみれて、さぞや辛かったであろう?」
充血しきったふたつの乳首の周りを、ぐるりぐるりとハンカチーフが8の字を描く。

ガクガクガクッ
「ふぁ、ふあぁぁぁああんッ!!」
乳房のどの部分を触れられても、全て乳首への刺激となって彼女に襲いかかる。
「おほほぉ、そんなに喜ばれると、我もますます張り切って清めてやらねばのう?」

確かに、いっときに何匹ものオスを相手にさせられたかもしれない。しかし抵抗も自殺も阻まれた状況での、意に反した交合であったはずだ。
あの地獄のような交わりを経て、自分のなかに眠っていた淫蕩な本性が目覚めてしまったのか。それともバグーによって呑まされた卵がこんなにも、強力に催淫作用を発揮するものだというのか?
脳裏を駆け巡る疑問を見透かしたように、子爵はささやく。
「どうだ?……南方にある真珠諸島から密輸した、シルキーマッシュルームの香りは」
発情した女性特有の、しきりに唇を舐めるしぐさを観察しながら、彼は足元の香炉を示した。

赤道に程近い常夏の火山島など、ごく限られた条件の地域にのみ、特殊な芳香を放つキノコであるキヌガサダケが存在するという。
それはハエなどの羽虫を独特の匂いでおびき寄せ、虫を媒介にして胞子をばらまく種類のキノコである。
奇妙な点は、虫のみならず、人間の女性がその香りを嗅ぐとその場にへたりこんでしまうほど脱力し、発情状態におちいってしまうことにあった。
生のままでは香りを絶えず撒き散らすため、乾燥させて火を灯さぬかぎり香りを出さぬよう加工を施したものが、ランディの目の前のそれなのだった。

「……バグー殿の話だとそなた、面白い術を施されたらしいではないか?……どれ、確めてみるとしようか」
かたわらに転がっていた木のバケツを逆さまに立てると、子爵はランディの右足首を持ち上げ、その上に載せた。
20匹近いオスウシの精液を中からあふれさせた秘所が、たいまつの灯りにさらされる。

「なんじゃ、まったく光ってなどおらぬではないか!!」
口ひげを震わせ、がっかりした声をあげる。
「……あやつの話しだと、卵の術が馴染んでしまえば、発情するとあらゆるオスをおびき寄せ、子を孕むことも無くなる奴隷女となった証しに、確かここがほんのり光を放つとか……」
あふれた汚液にまみれた毛を左右にかきわけ、ハンカチーフが秘部を乱暴にぬぐってゆく。
包皮からわずかに顔を出していた、敏感な肉の芽が容赦なくこすりたてられる。

「んあァッ、ヒゃんッ!!」
ビュッ。
ピュピュッ。

「オホォッ!?……こやつ、し、潮を吹きおったか!!」
手首に付着した粘り気の強い液体を払い落としながら、子爵は急に怒りをあらわにすると、
「ぶ、無礼なケダモノめッ!!」
叫びざまにランディの顔めがけ、数発の往復ビンタを喰らわし始める。

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