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堕落と悦楽
官能リレー小説 - ファンタジー系

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堕落と悦楽 2

完全に服従すると、精液だけではなく、唾液や吐いた息、汗などでも幸福感を感じるようになる。
精液限定では心がたえきれなくなるためだ。
どのくらいで完全に依存と服従するかは個人差はある。
適応が早いか遅いかのちがいがあるだけなのだが。
そばにいるだけで依存が始まるほど適応が早い女もいる。
フェロモンについて、昆虫についてファーブルが調べた研究が有名だ。牝の蛾が雄の蛾を誘引するために特定の匂いがあるという。人間の場合は、牝を誘引する雄の何かがあるのかもしれない。雄に種づけされて孕まされる牝の本能を刺激する。
性感帯を刺激されたら恋愛対象ではない相手であってもそれなりに快感はある。それは風俗で遊んだことのある男性なら、わかるだろう。
種づけされたい。
孕まされたい。
壊れるほど快感がほしい。
そうしたことを頭で考える前に体が反応する。
おたがい話しかけるわけではなく、見える範囲にいるだけなのだが、女の顔を見ると目が合ったりする。
軽いとまどいと、目をそらしているが心拍数は少し上がっていたり、なんとなく体がほてっている女もいる。
それに気がついてしまえばあとは話しかけるなり、きっかけはなんでもいい。
人の多く集まる場所で待ち合わせをしていたりして、暇そうにしている女をナンパしたり、風俗店で遊んでいて、やれる服従する女は思考のガードを考慮しなければ以外とすぐに見つかるものだ。百人に一人ぐらいの割合だろう。
ただし、こちらが望む女かどうか選べない。
誰にでもある牝の淫らな性欲は遺伝学の推測によれば、優秀な遺伝子を持つ子を孕みたいというものだといわれている。
女にとって都合のよい遺伝子の保持者かどうかを、女たちは直感的に識別しているともいえる。
遺伝子はそれぞれ一人ずつ組み合わせが異なっていたり、持っている遺伝子の情報がちがう。男女の肉体の差異は細胞の中の目に見えない遺伝子の配列のちがいである。
ある特定の遺伝子を持つ相手に快感を与えられたいという情報が脳から爪先まで伝わるのが早いか遅いか、それが順応の時間の差なのかもしれない。
同性愛者のなかには異性でなく同性の相手に体が反応している場合もないわけではない。人間の性欲は昆虫ほど性の差異や子孫を残すためというより、快感がほしいという見えない意思が強いらしい。
異性、同性、動物でさえ性欲の発散の対象として人は選んできた生々しく淫らな歴史がある。
もちろん人間ではなく人形、ダッチワイフに欲情をもよおす者もいることがあるが、これは遺伝子学者の推測では理解しがたいものだろう。
特定の遺伝子を持つ者が見つからなかったのでダッチワイフで代用しているだけだろうと、精神分析をする人なら推測するにちがいない。
特定の望む遺伝子を持つ相手でなくても、欲情できる。
そうでなければ人間はこれほどまでに繁栄していなかったはずで、また人種のちがいの壁ができていたはずである。
雄と牝という淫らな関係性は人種のちがいという思考のガードをたやすく越えてしまう。

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