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元雌豚の世界救済記
官能リレー小説 - ファンタジー系

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元雌豚の世界救済記 3

でも、暫くするとお腹の中が熱くなってくる。
ああ、感覚が戻るのかな・・・痛いの嫌だな・・・

でも感覚が戻る訳でもなかったが、お腹だけは焼けるように熱くなり・・・
頭の中に声のようなものが響いてきた。

なんだろうこれ・・・死ぬ前の幻聴かなぁ・・・

あたしはぼやっとする頭でそんな風に考えてると、頭の中の声は次第にはっきりした声になってくる。

『汝・・・力ヲ求メルカ・・・』

そう繰り返し聞いてくる。
でもね、あたしもう死ぬんだ・・・
力なんて意味ないじゃん・・・

そう思って声にならない喉で呟くと、お腹は更に燃え上がるように熱くなる。
苦しい感覚が蘇ってきて、あたしはその声に声にならない叫びを発する。

『じゃあ、あたしに力をくれるのっ!・・・あたし死ぬんだよ!!・・・』

だけど声は『汝・・・力ヲ求メルカ・・・』と繰り返し、あたしを燃やそうとするぐらい熱くなっていく。
動かぬ身体であたしは悶えながらその言葉に声にならない絶叫を発した。

『じゃあ頂戴よ!!・・・アイツらを殺し尽くす力を頂戴よ!!!』

あたしが叫んだ瞬間、周囲が真っ白になる。
それはどれぐらいの時か分からなかったけど、周囲がはっきり見えた時にはあたしはそこに立っていた。

両足は大地を踏みしめる感覚、手にもしっかりした感触。
そして右手には、見たことのない古びてはいるが青く鈍い光を発する長剣が握られている。

「なにこれ・・・」

ちゃんと喋れる。
どこも痛くない、ちゃんと生きてる・・・

あたしは自分の身体を確認しようとしたが、下を向くと全く見えない。
以前のあたしの胸より明らかに大きくなった胸が邪魔で見えないのだ。

片方であたしの頭より大きくなっていた。
少し持ち上げるとズシリと重い。
以前も小さくはなく大きい方だったのに、今は倍以上の重さに確実になっている。

そして乳首につくピアス。
以前の粗末な物とは違い、金色で赤い宝石のようなのがついている。
あの雌豚と書かれた文字は無いが、胸元やら腕やらに何やら文様のようなタトゥー。
下は見えないから分からないけど、身体が変化してるみたいだった。

何とか確認できないかと思い、手に握る剣を見て閃いた。
大きな刀身は鏡のように綺麗。
これで身体を映してみようと前に持ってくる。
すると最初に見えたのは、胸の下・・・
腰に綺麗なくびれがあった。

以前のあたしより細くて綺麗。
その下の脚もスラっと長くなっている。
そしてアソコ、やや濃い恥毛に覆われた所はいつもどおりヌレヌレだったけど、剣を突っ込まれた傷なんて無い。
そして付いていたピアスも胸のと同じような豪華なのになっていた。

身体の変化だけじゃなく、身体中から力が漲ってる感覚があった。
あたしは一歩一歩、踏みしめて歩く。
そうだナズサだ・・・
あたしはナズサの逃げる囮になろうとオークと交わったんだった・・・

ナズサに会わなきゃ・・・
そう思いながら洞窟の外へと歩くとすぐに出口まで来た。

相変わらずオーク達がいてる。
でもあたしは交わりたいとも思わなかった。
むしろ別にたぎるものがある。
奴らを切り刻めと、頭の中の何かが言ってるようだった。

その言葉のままに走る。
ぶるんぶるんと大揺れする胸は邪魔だけど、信じられない速度であたしは走れた。
一気に距離を縮めて腕を振る。
あまり感触もせずオークの首が飛んでいった。

「あはぁっ?!」

ちょっとイッた。
オークを斬るのはセックス並みの快感だった。

例えて表現するなら、何かがあたしのお腹の中を抉ってるような感覚。はっきり言って、おぞましくてとても不気味。
でも。
先程のように、快楽に我慢できずに溺れてしまうほどじゃない。あたしの理性は残ってる。
今は、この不気味な力を信じて戦うしかないんだ。

これは、何もかも諦めて、何度も死のうとしたあたしへの罰。

神様ではない悪魔が、あたしを裁いてるんだ。

あたしはオーク達と真っ正面から対峙する。
あたしが斬り殺した一匹のオークの死骸から発する鉄の匂いが、辺りに蔓延していた。

長剣を両手に構えるが早いか、オーク達は一斉に私の周りを包囲する。
あたしを取り押さえるつもりなのだろう。



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