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マッスル・ウィッチ
官能リレー小説 - ファンタジー系

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マッスル・ウィッチ 28

「ところで姉上、僕に何が出来るか心配だったんですか?」
「…ひゃう…それは…えっと…あぅ…」

ぱつんぱつん雌を責め続ける弟からのセクハラに、病弱な恥ずかしがり屋さんロザンナが嫌々と身悶えした。

すると濡れて張り付いた上着が膨らみに張り付き青白の縞模様ブラジャーを浮き出させる。
そしてプリーツスカートもまた太股に張り付いて捲れ上がり、ブラジャーと同柄のショーツが乙女の亀裂に食い込んでゆく。
よもやその恥丘は十代半ばにして未だ不毛地帯なのか、翳りまでが透ける気配は見当たらない…。
出刃包丁型魔法短杖ヤマナイアメを窓枠に突き刺し片手でぶらさがるロザンナに、マリーが『こほん』と咳払いで存在をアピールした。

その咳払いはロザンナだけでなくハインケルやソニアも注目させた。
そして注目した3人は驚くべきものを目にする。

「なっ?!・・・何なんだっ・・・」
「綺麗・・・」
「凄いです・・・先生っ・・・」

驚き目を見開き、性交中なのを忘れるソニア。
うっとりと表情が変わり、短杖の握りが甘くなり慌てるロザンナ。
腰を正確に振りながらも、意識はマリーに向けたままとなるハインケル。
三者三様の答え・・・

その視線の先のマリーは、倒立をしていた。

別に倒立は驚くには当たらない。
だが、支えもなしに倒立できるとなれば驚くものもいよう。
マリーのその倒立は、足先がピンと揃えられた綺麗なもの。

しかし、そこはマッスルウイッチ。
その足先はブレもせず微動だにしていない。
よほど修練を積んだ男ですら、足先は多少ブレるのが普通だ。
だが、その足先はブレもせず、足先から太ももに至るまで見事な筋肉が浮き上がっている。

ロザンナの方からはその下の見事に割れた腹筋、そして重力に従って垂れる大振りの乳房、そして女性としてはしっかりとした首筋と整った形の顎が見える。

ロザンナも母譲りで年齢以上に大振りな乳房であるが、筋肉質な筈のマリーの女性らしくも大振りな乳には簡単せざるを得ない。
そして、全面をベッドの方に見せないのは、胸の無い・・・いや失礼、細やかな膨らみのソニア嬢に配慮したからかもしれない。

ベッドの二人からは、ぷりんとした臀部と圧倒的なまでの後背筋が見えるのだが、驚くべきはそれではない。

なんとマリーは片手一本で倒立し、微動だにしてないのだ。
こんなの聞いたことが無いし見たことが無い・・・
凄まじいまでの筋肉であった。

魔法か何かでコントロールしているのか・・・
否である。

マリーの盛り上がった肩の筋肉や首筋の筋肉。そしてはちきれんばかりに膨らんだ腕の筋肉。
自らの身体を腕一本で支えてるとそれらが証明していた。
まるで名工が完成させた彫像のような片手倒立は、それが芸術であるかのようにさえ見えたのだ。

「ご・・・ご機嫌よう、マリー先生」
「うむ、よいお日柄だ・・・ロザンナ・フォン・ハイデルガルト」

窓の外から貴族の令嬢らしくなく入ってくるヤンデレ娘に対して、驚くことも無く普通に答えるマリー。
短い期間だが、この二人にもハインケルと同じような師弟関係ができているようだった。

「井戸は丁度良い修練の場になろう」
「はい、瞑想が捗ります先生・・・」

これで会話が成立するのがソニアには驚きだったが、互いに意思疎通も問題ないようだ。

「先生、弟に男色からご教授されてるのかとロザンナは思いましたわ」
「うむ、武人なら嗜みでもあるから尻は鍛えておくに越したことは無いが・・・尻殿は女人である」
「まぁ、そうだったのですか!」

このロザンナとマリーのやり取りが悪意が無いだけに心に刺さる。

「まさかその…弟の初めての相手が…どこの馬の骨ともわからない有象無象な玉なし去勢犬チキン野郎の豚の尻…だったらどうしましょうって…。」

このロザンナ、何故か悪意ない罵倒だけは饒舌であった。
恥ずかしがり屋なので悪口のセンスはいまひとつ、一体いくつの動物が混ざっているのやら。

「そんな事になったら謎の魔法少女が現れて…その方は夜の裏路地に飛び散った『赤い水』に変えられてしまう所です。」

マッスル・ウィッチとは明らかに違う犯行の手口、謎の死因。
人体を赤い水に変えるとは一体どんな魔法なのだろう。
間違っても、嫉妬に狂ったロザンナが月のない夜、対象をストーキングして包丁で切り刻む…なんて事はあるまい。
そして謎の魔法少女とは一体誰なのか、犯人はきっとすぐ近くにいる、物騒な時代だ。

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