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マッスル・ウィッチ
官能リレー小説 - ファンタジー系

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マッスル・ウィッチ 17

ネリースは、オブラートに包んだ表現を知らぬ妹弟子に、ある意味安堵していた。
ネリースはマリーが無用な所で必要以上の探りを入れる狡猾な人種ではないと再認識していた。
そもそもこの世界この時代にオブラートはないので仕方ない。

兎に角、具体的にはアイルの性技向上。
技巧どころか愛撫の一つもなく、獣めいた勢いばかりのセックスでは後々何かしら問題があるだろう。
…というマッスルウィッチ彼女自身の性生活を棚に上げたというのか、己を反面教師としたのか、兎に角前向きな提案であった。

「それにこのままでは…たとえ公子の為とはいえ、些か不憫な様子で純潔を散らしたソニア殿の立場もありません。」

ソニアの嫉妬なぞ知らず顔を立てる気遣いに、ケツ丸出しは感服せざるを得なかった。

友情

そればかりかアイルとの仕切り直しの好機、互いに青い性を存分に絡み合わせるなぞ、他の三人には出来ない事である。

今度こそ本当に、イチから始めるハウ・トゥ・セックス。

『圧倒的ッ!優位ッ!ぐふっぐふっ…』

おいこらソニア友情どこいった。

「…という分担でどうかソニア殿?」
「うむ!乙女が真の純潔!捨てがまる!」
「おお、ケツ断が早くて助かる、アナルセックス任せました。」
「え…今何と…?」

ソニアがうだうだしてた間、明日のアイルお相手の分担。
マリーの肛門括約筋は加減が利かず、ユリアとネリースには別の持ち味での分担、単純に消去法でソニアというケツ論…であった。

「またケツ丸出しにしてるだけの簡単なお仕事です!」
「私のケツは呪われているのかぁああああ!」

実際、それはどうでもいい。

マリーは一瞥すると、用が済んだとばかりに踵を返しベッドから降りる。

「我が魔術による処置で公子も落ち着いておる・・・後の事はユリア殿とネリース殿にお任せする」

あのマッスルピストンに一切魔術の要素は無い。
大事な事だからもう一度言うが、魔術の要素はこれっぽっちも無い。

もう既に突っ込む気もおきないネリース。
魔術の奥義は人智の及ばぬ所にあると軽く誤解するユリア。
そして、どこでどう間違えたのか・・・慢心、環境の違いかとケツ丸出しでブツブツ呟くソニア。
三者三様でマリーの言葉を聞いていた。

マリーはローブと衣服を左手に抱え、まるで物のようにヒョイとケツ丸出しのソニアを引っ掴んで小脇に抱える。
少々もがいて抵抗の意志を見せるソニアだったが、一度立ち上合ったとは言え腰の定まらない、よしんば動けたとしても圧倒的な筋肉量でどうにも抗えずに、まるで荷物でも扱うように抱えられてしまった。
ネリースとユリアからは、筋骨隆々としたマリーの後背筋とソニアの白く女性的な丸出し臀部が見えた。

「公子は落ち着いたとは言え、女の肌で温めるのが宜しかろう」

つまり、2人には添い寝してやれと言う事だろう。
そして、マリーとケツ丸出し娘はお役御免と言う事だ。

「全く・・・オーガが腹上死するって言うのも理解できますわ・・・」

マリーの背中にため息混じりにそう呟くネリース。
嘲っている訳でも、無く呆れてる訳でも無い。
ただもう何か敵わない人外を相手してる気分だった。

「ん?・・・ああ、あれは只の噂話だ」

ドアから出かけたマリーがそう返す。
ネリースの呟きが聞こえたらしい。

「・・・インキュバス(淫魔)を土下座させたぐらいだ」

インキュバス・・・つまり男淫魔。
イケメン男娼風のあの無尽蔵の精力と卓抜したテクニックを持つ性の魔族を土下座させるとは・・・
淫魔としての尊厳を打ち砕かれ、全裸土下座するインキュバスの頭を踏みつけるマリーが容易に想像できてげんなりしてしまう。

裸で衣服とソニアを抱えたマリーが出て行く姿を見ながら、ネリースはその見知らぬ淫魔にちょっとどころでない同情を禁じ得なかったのだ。


のっしのっしと裸のまま部屋から出て廊下を歩くマリー。
彼女には羞恥の様子も無いが、小脇に抱えられるソニアはうら若き乙女・・・
尻丸出しで抱えられるのはたまったものではない。

「マリー殿っ、後生ですっ!、降ろしてくださいっ!!」
「騒ぐでない」

じたばたしても圧倒的筋肉量で抜け出せないソニア。
マリーは気にする風も無く、とある一室に入っていく。
そこはマリーが家庭教師用に用意された一室である。

マリーはその部屋に入ると、無造作に右手をスイング。
当然、抱えられたソニアは空中遊泳・・・
顔面からベッドにダイブして、また白く女らしい尻を晒す事になった。

「ハインケル、いるか?」
「はい、マリー先生」

マリーはソニアを一瞥だけすると、一人の少年を呼ぶ。
その部屋で待機しながら本を読んでいた少年が、窓際の席から顔を上げる。

年齢は10歳そこそこ。
歳相応の可愛らしい少年だが、アイルと同じく育ちの良さと柔和さを持っていた。

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