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死後の人生
官能リレー小説 - ファンタジー系

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死後の人生 3

「くっ!!」

 と咄嗟に出た膝が口を突き出した翔の頬に入っていた。

「ぐぼほっ!! ってー!! んだよっ!」

 翔は頬に受けた衝撃に顔をしかめている。
 2人の身体は密着して翔は希の胸を鷲掴みにしていた。希は翔の脚に手を置いて身を委ねていた。翔には脚の両方に手の感触を受けていたので、希の裏拳を食らったとは考えられない。希の髪に顔を埋め唇を狙っていたので、頭突きされたとも思えなかった。
 けれども頬の衝撃は確かにあって、今もじわじわと痛みが響いている。

「虫歯? 移ったらダルいし今日キスなしね」

 変な声を上げ頬を撫でている翔に希は何事かと怪訝な面持ち。その様子から症状の見当を付けて口を尖らせる。

「ちげーよ」
「じゃあ何?」
「いや……なんか急に痛くなって……」
「ほら虫歯じゃん。大人気ないぞぉ」

 などと言い合う2人を前に直哉の方も呆然としていた。

「触れた……」
「うむ。触れんとは言っておらんが?」
「確かに聞いてないけど……もしかして、あっちも触ることができたりする?」
「ある程度霊気を取り込ませておれば触れるようにすることはできるぞ」
「霊気次第なのか」
「正確には取り込ませた霊気を操るそち次第じゃ。念じて霊気を作用させるのはそちなのじゃから」
「つまり霊気を取り込ませないと始まらないってことだな」
「うむ。取り込ませずに作用させるのは応用と思え」
「ひゃんっ……」

 希の艶かしい声が視線を集める。
 ブラがずらされたわわに実った肉の実が露にされたところだった。
 生身の女の乳房に直哉は釘付け。

「さ……触れるって……」

 自分の胸を押さえ面白くないと言いたげな顔のアリスにも気付かず、直哉は感動に身震いしている。
 ちょうど翔が片手をスカートの中へ忍ばせたので、フリーになった乳房へ手を伸ばした。

「す、すげー……餅みたい……」

 希の乳房は弾力に富み、鷲掴みにすると内側から押し返されるような張りが感じられる。肌は滑らかできめ細かい。

(おっぱいは大きいのに乳首はこんなに小さいなんて……なんかエロいな……)

「あんっ、んっ」

 興味本意で摘まんでいると希がピクンと反応し、ますます面白い。

「これ、何をしておる?」
「あっ!」

 希の乳房に夢中だった直哉は、アリスの声に肩を竦めた。なんともばつが悪い。

「えーと……霊気霊気、そう霊気。体内に霊気を取り込ませないと……」

 わざとらしく顎を指で挟み考え込むそれらしいポーズを取る。

「水分を出すのと同じ要領……涙、汗、尿、唾液……唾液っ」

 今すぐ出せそうなのはそれだ。

「体内に取り込ませるって、飲ませるってこと?」
「それも取り込ませる方法の1つじゃの」
「ということは……」

 翔に唾液を飲ませることができれば、霊気を取り込ませることができる。
 ここで大量に取り込ませ、日々受けてきた仕打ちの仕返しに何かしらの呪いや苦痛を与えてやろう。
 そう意気込んではみるが。

(どうやって飲ませる?)

 口を開けるタイミングを見計らい唾を吐けばいいのだろうか。口を開ける偶然と吐いた唾が入る偶然が重ならないと難しい。
 ねぶった指を口に捩じ込めば確実に口に含ませることはできるだろう。けれどもそれでは微量になってしまう懸念がある。さらに、翔の口に捩じ込んだ指をもう一度しゃぶって同じことを繰り返すなど生理的に受け付けない。
 そういうわけだから口移しというのもあり得ない。仮にもファーストキス、どうせなら相手は女がいい。というか普通は異性のはず。

「あ……」

 ファーストキスを体験せずに死んだことが悔やまれた。チェリーならまだしもキス未経験は自分でも情けなく、直哉はあからさまに項垂れた。

「やん……あはぁ……はああ……」

 耳にこびり付く艶かしい声。それだけで股間がムズムズと落ち着かなくなる。先に胸を触っていただけに、ズボンにテント張ってしまいそう。

「守岡(もりおか)……」

 血色のいい健康的な桃色をした希の唇はリップで艶を重ね、吐息に湿り、陽光に光る。
 悩ましげに眉を歪め口を半開きにしている彼女のエロティックな表情に直哉はゴクリと生唾を飲み込む。

『このような機会、地縛霊にはまたとあるまいて』

 もうないかもしれないチャンス。アリスの言葉はつまりそういうこと。
 もうそうとしか考えられず、直哉は愚直にも希の唇に迫っていた。

「ん゛ぅぅ……」

 唇に圧迫を感じ薄目を開ける希。視界は開けていて変わりないが唇には何かが触れあっているような違和感があり顔をしかめる。
 ファーストキスの感動に酔う直哉はそんなことなど気にも止めない。

(柔らけーっ!)

 唇を蠢かし首を捻りとにかく唇を貪った。

「ぢゅんんっ……ほわっ、ふぉんちゅ……」

 口内がうねうねと蠢く感覚に希はついにただ事では気付き、目を見張った。けれども口を塞がれたように声がうまく出せず、粘液のようなものが溢れて言葉にもなりきらない。

「ほあっ、んぐぅぅっ へはっ、ほぐぅっん、くっ」

 翔の愛撫もあり力も入らない。快感に身体が引き攣ると口内の粘液を飲み込む始末。

「キュンキュン締め付けやがって。お前も青姦楽しんでんじゃねーか。くく、仕方ね−……あれ?」

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