PiPi's World 投稿小説

堕落させまくりっ!
官能リレー小説 - ファンタジー系

の最初へ
 51
 53
の最後へ

堕落させまくりっ! 53


30
ファル。七色魔晶石の魔獣姫。
「なんでこうなった……うーむ、わからん」
魔獣から採取した魔晶石で、最強のハンター金狼のヴァレリアの愛刀煉獄のような武器を作製しようとして、目の前にすっ裸で身を丸めて寝ている獣人の少女が現れたので、ため息をついた。
「やっぱ、拾った石じゃこんなもんだよな」
ランク外ハンターの青年がダンジョンで逃走中に、つまづいてすり傷を腕や膝につくり、あわてて起き上がったとき拾った。
つまづいたものが魔晶石らしいと気がついて、急いで拾い、全速力で走りまくった。
帰ってから、石を確認すると、どうやらすごい石のような気がした。
帝国崩壊の一年半前。ファルは召喚された。
ハンターはランク入りして一人前。
スラム街の安い家賃の部屋で暮らす青年は「ギルドの施設を石払って使わせてもらうべきだったかな……。あー、でもなぁ、落とした奴がギルドに届け出てたら没収されちまうからなー」とぼやいている。
魔方陣を部屋の床に布を敷いて、布に描いて代用して触媒となる魔晶石を中央に安置。満月の夜に儀式を行い、今まではうまくいっていた。
「うぅん……むにゃむにゃ」
何やら寝言を言ってから、また穏やかな寝息を立て始めた少女を青年はじっと見つめた。
魔法武器作成で失敗しても鑑定屋に売れるぐらいの物ができると思ったのに、思いがけないものが出現したので驚いた。
驚きのあとで、少女を見つめていてなぜか興奮してきたので「もっとこう、胸とか尻とかある女が好みなんだけどな、俺」と言いつつ、おそるおそる少女の白い肌にふれてみた。
見た目は弱そうだが、実は強くて凶暴とかありえそうな話だと警戒している。
すべすべしていて、手ざわりがいい。
(そういえば俺、最近やってないからな、たまってるのかもしれない……)
「うにゅぅ……」
よくわからない声を出しながら、少女が仰向けに寝返りを打ったので、青年が少し離れた。
急に起き出して、少女が噛みついたり飛びかかってきても逃げられるように。
「び、びびった……」
調子にのって、さわっていたが見たことのない魔晶石から召喚された人型魔獣、もしかしてかなり危険かもしれないと思いながら寝てる隙に討伐する気は起こらない。
「えっとたしか、このへんに」
本棚から、使い魔を召喚したらどうするか書いてあった本があったのを思い出して、ほこりを払ってから読んでみた。
まず、文章が「使役される召喚されしものは、召喚における呪文の詠唱、および環境により影響を受けやすく、また、召喚後に疑似生命体である召喚されしものにとっては……」という調子なので読み飛ばしてまったく記憶に残っていない。
自分のかわりに戦う魔獣を従えて、自分は苦労せずにお宝だけを頂戴しようと思い、鑑定屋から手に入れた書物だったが、読んでみると一番重要な魔獣召喚方法については、まったく書かれていなかった。
その時にはだまされた、と思って本棚のすみに入れて忘れていた書物を必死で読み返す。

SNSでこの小説を紹介

ファンタジー系の他のリレー小説

こちらから小説を探す