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堕落させまくりっ!
官能リレー小説 - ファンタジー系

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堕落させまくりっ! 46

「あたしの旦那はハンターだった。旦那はあたしに子供は残さなかったけど、この宿屋を残してくれたよ。だからね、若いあんたたちを見てると子供のような気がするんだ。……無事に帰ってくるんだよ」
「おばさん、ありがとう」
シルヴィアは男がうなずくのを見て、連れて来てよかったと思った。
男が今回の旅を終えたあとで、どうするつもりかはシルヴィアにはわからない。ただ今は一緒に旅をすることしかできない。
生きてこの街の宿屋に帰ることが男とシルヴィアの同じ願いで、協力しあえることがうれしい。
「船と乗組員たちはよろしくね」
「ああ、わかったよ。ちゃんと帰って来ないとあたしのものにするからね」
宿屋の女主人は元海賊。魔獣ハンターに惚れて結婚すると引退した。
シルヴィアの母親とは幼馴染みであった。血のつながりはないが、シルヴィアは宿屋の女主人をおばさんと呼び慕っていた。
シルヴィアには、男に結婚する気があるかわからない。しかし、今はそれでもかまわない、離れたくないと覚悟は決めている。
宿屋の女主人のように海賊を引退するかは決めていないが、添いとげる覚悟だけはある。
もし生きて宿屋に戻って来れたなら、おばさんに海賊を引退して結婚した時の気持ちや何があったのか、今夜のように酒を飲みながら、シルヴィアは男と一緒に聞いてみよう、と思った。


26
人は何のために命をかけるべきか。
それがわかって行動している者は少ない。
王妃を北の収容所で調教している退魔師シルファーもその一人だった。
大神官の弟子として育ち、他人と異なる体のことを理解してくれて、それでいいと受け入れてくれた証のように仕事を与えてくれた星詠みの巫女に感謝して生きてきたのだった。
利用されているだけだ。
そう感じても、他に生きる場所などないとあきらめていたともいえる。
王妃ディアナも皇帝に嫁ぎ、子を産んで、そうするのが当たり前のように感じていた。
後宮に現れたシルファーに出会うまでは。
ディアナは恋に落ちた。
囚われの身となり、調教されながらディアナは歓喜していた。
シルファーが女性の体と男性のような性器を持つ両性具有の種族であることも、関係なかった。

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