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堕落させまくりっ!
官能リレー小説 - ファンタジー系

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堕落させまくりっ! 41

金狼のヴァレリアが不在で、皇帝が魔獣化すれば、その後始末は、騎士団と神聖教団の残された幹部で行わなくてはならない。
騎士団だけで討伐できるかも、騎士シーラが不在で戦力不足の感はいなめない。
魔獣ハンターを招致して、討伐はさせられない。魔晶石が採取できない魔獣だとわかったら、魔獣ハンターは戦わない。
退魔の剣と呼ばれている宝剣「煉獄」も大神官ヴァレリアによって宮殿の宝物庫から持ち出されているのも、不安要素ではある。
都合よく皇帝クラウガルドの弟君が帰還して、魔獣化した皇帝と刺し違えてくれたら、後始末の手間はどんなに軽減されるだろう。
皇帝クラウガルドが魔獣化などしない、とは考えず騎士団総長バラドは最悪の場合を想定して動いてきた。
可能性があれば手を打っておく。
それがバラドのやり方だが、皇帝の件はその先手が打ちにくい。
その危惧が現実になる前にバラドは死去する。
やがて皇帝クラウガルドは意識を回復して、再び媚薬漬けの日々をすごした。
若返って、髪は全て白髪だが肌や体つきは三十代当時のものになっている。
バラドは媚薬による男性の若返りを初めて見ることになり驚いた。
ロクサーヌなど女性に若返りの効果があるのは見たことはあったが、男性では若返ったのは皇帝クラウガルドだけである。
これは魔獣化の前兆なのか。
若返った皇帝は帝国各地を巡察することにした。騎士団総長バラドはその旅に警護のために同行することになる。
その旅の途中でバラドは死去した。
皇帝クラウガルドは旅先で見つけた商人の娘や村娘など気になれば手をつけた。
これによって皇帝の威厳は失墜した。
北の収容所からロクサーヌが帝都騎士団本部に戻って三日後、バラドの訃報は届けられた。
港街の教会で女騎士シーラはバラドの訃報を知ったが、騎士団本部には戻らなかった。
帝都ではバラドの国葬が行われた。
国葬を終えたロクサーヌは皇帝の旅が続いているため、バラドの任務を引き継ぎ行うために帝都から離れた。エミルはそれに同行している。
ハウエルは国葬の行われている帝都でエミルと再会したが、エミルはハウエルの使用した媚薬を含んだ酒により呪われたとロクサーヌから言われていて、本当はバラドが媚薬を使ったために呪われたと知らず、ハウエルを避けて言葉を交わすことはなかった。
細工師アゼルと退魔師シルファーも国葬に参列した。アゼルは退魔師シルファーが女騎士エミルの祓いを行ったことを聞き出した。
ハウエルはエミルに避けられ、ひどく傷ついていたが、アゼルの弟子として退魔師シルファーと会う機会を得たのである。

23
皇帝クラウガルドの旅の目的は放蕩だけではなかった。皇帝クラウガルドは若返った姿を見せて、不老不死の方法を各地の賢者たちに見つけ出せと密命を下しながら旅を続けた。
若返りの方法があるなら、不老不死になる方法もあるにちがいないと考えたのだ。
皇帝が禁忌の法術であれかまわぬと賢者と呼ばれている法術師たちに命じたことで、皇帝に七色魔晶石の伝説を伝えた者がいた。
七色魔晶石と融合すれば不老不死が得られるか、魔獣化するかであると。
海を渡り七色魔晶石を手に入れて来るように勅命が下された人物は、ロクサーヌの策略もあり、星詠みの巫女フレアであった。
星詠みの巫女フレアは、退魔師シルファーと海を渡ることになった。

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