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堕落させまくりっ!
官能リレー小説 - ファンタジー系

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堕落させまくりっ! 40

神聖教団の大神官、金狼のヴァレリア。
彼女は世界の秘密を知る数少ない者の一人である。そして、ヴァレリアを追っているあの男もまた、世界の秘密を知った者であった。
金狼のヴァレリア。彼女は魔獣ハンターランキングトップのハンターとして活躍していた。
両刃の大剣である「煉獄」に手甲や胸や股間を保護する部分鎧である白銀の軽甲冑の上に、マントを羽織った女剣士。
見た目は若い美女だが、実際の年齢は百歳を越えているとは誰も気がつかない。
ヴァレリアもまた幻の七色魔晶石を求める魔獣人。ただしダンジョンマスターを狩ることで、それを見つけ出そうとしていたのである。
ヴァレリアは七色魔晶石で造られたファルの噂話を別の街で聞いた。
「確かめてみる価値はありそうね」
魔獣ハンターのランカーたちもその噂を各地で聞きつけていた。
ファルの「御主人様」である魔獣ハンターはランキングでは五十位以下のランク外である。
獣人姫ファルを奪うのはたやすいだろう、と考えたハンターたちが集まってきた。
獣人ハンターのランカーたち、呪われたハンターたち、そして海を渡りヴァレリアに会いにきたあの男もまた、ランク外魔獣ハンターの使い魔ファルの噂を聞いて訪れたのである。
魔獣ダンジョンマスターはダンジョン内では能力を発揮できるが、地上では無力に等しい。
呪われたハンターたちは七色魔晶石を奪って持ち帰れと命じられている。
ある伝説がある。
女神エアルはエルフィン族が七色魔晶石で召喚した魔獣人だったというものだ。
魔獣ハンターにはコレクターが存在する。
七色魔晶石は、コレクターにとっては一生に一度でも見れただけで死んでもいいというぐらい貴重な品である。
ランキングトップのヴァレリアはコレクターではないが貴重な魔晶石を所持していた。魔獣ハンターはその所持している魔晶石の量や価値によってハンターギルドから認定される。
もしも、ランキング外の魔獣ハンターが七色魔晶石の魔獣人を使い魔にしているなら、金狼のヴァレリア以上のハンターとして認定される。
ハンターギルドの調査員たちも噂の真偽を確かめるべく動き出している。
海の向こうでは魔獣姫ファルの争奪戦が始まろうとしていた。

22
魔獣ハンターの身体強化。
それは魔獣から手に入れた魔晶石をギルドの施設で体に融合する。
どんな魔晶石をどれだけ融合できるかは個人差がある。リミットを越えた融合を行えば、魔獣化してしまうのである。
そのリスクを知るハンターは、魔晶石を融合したりはしない。迷宮以外の外地で魔獣と遭遇したら、それは魔獣ハンターのなれの果ての姿である。討伐すれば魔晶石を採取できる。
帝国騎士団総長バラドは海を渡り、魔晶石を融合することで肉体改造して戻った経験がある。
騎士団に入団できるだけの武力もなく、貴族とのコネクションもなかった青年は兵士にすぎなかった。そこで、密航してハンターギルドで魔晶石を体に融合したことで武力を手に入れた。
その代償として魔晶石に残されている魔獣の習性により欲情を制御しきれなくなることがあった。
融合した魔晶石の期限が切れると能力は劣化するが、副作用は消える。
劣化しても、元の肉体よりも高い能力が得られることがわかり若きバラドは、魔獣化の恐怖を感じながらも、融合したのだった。
媚薬とは魔晶石と融合したのと同じリスクがあるが、肉改造強化の効果がない失敗作である。さらに女性には別の副作用がある。
バラドは皇帝クラウガルドがリミットを越えて魔獣化することを危惧していた。
眠り続けて衰弱して死亡してくれるならよいが、魔獣化したら、厄介である。

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