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堕落させまくりっ!
官能リレー小説 - ファンタジー系

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堕落させまくりっ! 36

何日も食えなければ性欲も減退するが、そうなると、かまってもらえないファルも不機嫌になる。ハンターは呪符を含めていろいろ装備に儲けをつぎ込まない奴は、死んでもしかたない。
そうなったら遺留品を拾ったり、犠牲者から奪ったりするまで堕ちる。
そうなりたくなければ我慢も必要なときもある。知り合いに奢ることもある。
稼げるが裕福で悠々自適というわけではない。
ファルがいなければ治療にも儲けが奪われ、それに性欲発散のために娼婦を買ったりもする。それがういているだけでもありがたい。
酒場は昼間は食堂として商売している。
いつ寝てるのかわからない老婆と住み込みの従業員たちが働いている。
「あら、ファルちゃんいらっしゃい!」
看板娘、噂では老婆の孫か曾孫と言われている若い娘が明るい声で対応してくれる。メイド服の衣装を老婆から着させられている。
肌の露出は少ないが似合っている。ババアのセンスは悪くない。
「ねぇ、あの服もかわいいと思わない?」
「そうだな」
脱がせにくい服だけどな。
「ババアはいるか?」
「ババアとは失礼だねぇ」
鑑定屋によると看板娘よりもかわいかったらしいが、今はその面影など微塵もなく太った老婆。指輪をつけすぎで化粧が濃すぎ。
「呪符が残り少ない、用意できるか?」
「三日後の晩にまたおいで」
ババアは店の奥に戻って姿を消す。
酔って従業員にちょっかいを出すと、こっちにきてと誘われ暗い部屋に案内される。待っててと従業員は立ち去り、やる気で待っていると、誰かがやってくる。抱きしめると老婆で、老婆の性技にはまってしまう奴もいるという噂もある。
怖い話だ。
老婆の作る呪符はそれでも便利で威力も強力だ。そうでなければあまりかかわりたくないところだが、しかたがない。
街で商売している連中は表の商売と裏の商売をしている人物たちがいる。
娼館のセクシーな女主人はマッサージついでに治療してくれるが、これはなじみの客限定サービスである。
「ふふっ、酒場のお婆様にくらべたら、まだまだ未熟です」
ババアに治療を受ける気はしないけどな。
ファルと食事をしていると、声をかけてきた客がいた。
「相席よろしいですか?」
酒を提供している夜ではなく、空席があるのにそう言われて、少し不機嫌な顔でその客を見ると、迷宮で助けた女だった。
「あんたか、生きてたんだな」
「ええ、なんとかね。あら、かわいいわね、貴方のお子さんですか?」
ファルを見て、女がにこりと笑う。
この女の名前も知らない。
ファルは、どこで手を出してきたのという悲しげだが怒りを含んだ目で、こちらを見た。
誤解しているな、これは。
この女に説明してもらったほうが早い。
「わたしは、妻です。子供じゃないです」
ファルがにこりと作り笑いで答えた。

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