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堕落させまくりっ!
官能リレー小説 - ファンタジー系

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堕落させまくりっ! 31

その男を追う女騎士シーラは獣人の子を孕んでいた。港街を仕切っていた獣人、海賊シルヴィアの父親という男を殺害したが、シルヴィアが戻ったという情報がまったたく届かない。
そのうち、つわりや、腹部が膨らみ妊娠の兆候が現れ始めた。
シーラは産まずに堕胎できないか、神聖教団の教会で相談したが、できないことがわかった。
(不覚だったわ……これでは実力が出しきれない)
エミルやシーラは俊敏さをいかした剣技を得意としているが、孕んでいると動きが鈍る。これでは戦えないと、教会で身を隠していた。
獣人ギルディアスの残党だけではなく、騎士団を敵視する悪党から騎士は狙われている。騎士団内でも油断できない。神聖教団とは同盟中であるため、孕み腹のシーラは神聖教団の教会で潜伏するしかなかった。
その情報を知ったのは、アゼルである。
ハウエルだけでは星詠みの巫女や退魔師には手は出せない、さらにハウエルが二人と媚薬性交するのは嫌だったので、何か方法はないか考えていたところだったので、アゼルはシーラに接触してみることにした。何かの役に立つのではないかと。
ハウエルと港街の教会にアゼルは向かった。
「たしかに腕は立つけど、冷酷非情の一匹狼が俺に協力するとは思えないな」
ハウエルは小声で文句をつけていたが、アゼルは説得する自信があるらしい。
「どこかで見たことがある顔だ……ああ、騎士団を脱退して聖職者になったのか?」
シーラはハウエルに言った。
「貴女に協力してもらいたいことがあります。もし断れば幹部特権で私は貴女を教会から追い出します」
アゼル・フェルマーはシーラに単刀直入に言うと、孕み腹を見て「産んだらすぐに殺す気?」とさらに言った。ハウエルは、アゼルが問答無用とばかりに斬り殺されるのではないかと心配している。
「貴方は少しの間、席を外して」
アゼルに言われたハウエルは心配だったが、自分がいても斬られるときは斬られる、と思い教会を出た。
「もしも、その子が男の子なら、獣人でもめずらしい狼人として産まれる。女の子なら貴女と同じ退魔師になるわね」
「そうだ。詳しいのだな」
アゼルの知識にシーラは感心した。
「マーター族は女系の種族で、男性は存在しない。貴女と同じ力を受け継いだ娘でも殺す気?」
獣人族が男系種族なら、シーラの種族であるマーター族には男性は存在しない。
「破魔の力など今では必要ではない。滅びても問題なかろう」
シーラはそう答えて、アゼルは苦笑した。
「もし貴女の産んだ子がどちらの性別であっても、神聖教団で孤児として保護して育てます」
「どういうことだ?」

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