PiPi's World 投稿小説

堕落させまくりっ!
官能リレー小説 - ファンタジー系

の最初へ
 26
 28
の最後へ

堕落させまくりっ! 28

かつてロクサーヌはバラドの子を堕胎しようとした。胎内にはエミルの抱いているものと同じようなものができていた。
産まれる前に胎内で潰れた。
ロクサーヌは妊娠できない体になった。
胎内から吐き出された異様なものが破裂した死骸を見た。ロクサーヌは嘔吐した。
エミルは芋虫のようなそれを抱きかかえて眠る。
キュイィッ、キィキィッと鳴き声が聞こえると目を覚まして授乳をした。
また、犬のようにエミルの頬を舐めてくることもあり、どうやら甘えているらしいことに気がついて、撫でてやるとおとなしくなる。
発情の発作はもう起こらなかった。
エミルは牢屋で、部屋の床を寝ているとき以外は這い回ったり、転がっているのをながめて思わず笑うことがあった。
まるで猫のような愛嬌がある。
そんなとき、ロクサーヌが軍服を持って訪れた。牢番の兵士たちをつれている。
「それを持ってついてきなさい」
着替え終わったエミルにロクサーヌが言う。
それ、と言う呼ばれ方をされたのが気になったが、ロクサーヌに従い牢屋から出た。
寝ている間に拉致されて、監禁したのは発作を騎士団の中で知られないようにすることや、それを見られたくなかったからだと説明された。
他にも牢屋がありエミルのように牢番の勃起を舐めしゃぶっている女性たちがいた。
「外側ではこんな感じ。噛みちぎられないか、おびえながら牢番は仕事をしている」
やがてロクサーヌとエミルだけになる。
さらに地下の大部屋には酒樽のようなものが並んでいて、ロクサーヌが蓋を開けた。
「見なさい」
樽の中で芋虫のようなものが液体につけられて沈みこんでいる。
「それはやがて人を喰うようになる。危険だから、この中に入れて処分する」
「そんな、嫌です!」
「一度、人を喰えば何度でも人を襲う」
一年ほど漬け込んで取り出された液体が、媚薬なのだとはロクサーヌは教えない。
「貴女ごと樽に入れてもかまわない。しかし、私は貴女を殺したくない」
ロクサーヌはまっすぐエミルを見つめて言った。
「牢屋で取り上げてもかまわなかったけど、貴女は選ぶ権利がある……生きるか、それと一緒に死ぬか、ここで選びなさい」
ロクサーヌは言った。
エミルは芋虫のようなそれを抱いてうなだれて、ロクサーヌの話を聞いていた。
キュイィッ、キュゥと芋虫が鳴く。
母乳を欲しがっているのだ。
「最後にこの子に授乳してあげたい」
「わかった」
ロクサーヌの目の前で軍服のシャツの胸元を開き、エミルは泣きながら授乳した。
白いふにふにとした蜂の子や芋虫のようなものは、母乳を飲み終えて、エミルの腕の中でおとなしく眠りについた。
「今は母乳だが、人の生き血を求めて吸血する。その後は肉も喰うようになる」
「何で私の子がこんなふうに生まれてきたんですか。私のせいなんですか?」
「ちがう。でも、それを逃がせば犠牲者が必ず出る。樽の中に入れなさい」
ロクサーヌはキッパリと言った。
「貴女に母親の気持ちなんてわかるの!」
エミルは思わず叫んだ。

SNSでこの小説を紹介

ファンタジー系の他のリレー小説

こちらから小説を探す