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堕落させまくりっ!
官能リレー小説 - ファンタジー系

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堕落させまくりっ! 27

16
帝国北方にある監獄施設。
そこで、媚薬は作られている。
研究員は教団では受け入れられなかった異教の法術師たちである。
神聖教団の教義に「自然の営みこそ真の幸せである」という教えがある。
監獄施設は地上の部分は、犯罪人を収監して更正をうながすための施設。
だが、地下の階層は封じられた女神に生贄を捧げる儀式が行われている。
媚薬はその副産物にすぎない。
エミルは愛しそうに孕んだ腹をさすりながら、牢屋の床に座っている。
ハウエルの子を孕んでいると思っている。欲情して性交すれば子が流産すると教えられて、発作に耐えながら出産するのを待っている。
「あ、誰か……うぅっ」
エミルが腹部に違和感を感じ、股間から破水しているのに気がつき鉄格子にしがみつく。
誰も来なかった。
普段なら、頻繁に様子をのぞきに来ている男たちも今日は来ていない。
欲情の発作で壊れないように男たちは鉄格子の間から勃起を入れてくる。
エミルは勃起をしゃぶり、舐めて、口の中に男たちが射精した白濁汁を摂取して、発作を鎮静していた。
十日ほど発作は起こらず、男たちの勃起を無視してエミルは膨らんだ腹を撫でながらすごした。
発作が起こらないのは、腹の中の子が守ってくれているからだとエミルは思った。
「あ、あぁっ、産まれるぅ、誰か来てぇ」
ずりゅずりゅずりゅうっ!
鉄格子にしがみついて前のめりになり、尻を上げて膝をついた脚を開いているエミルの膣穴から、それは這い出てきた。
「ああぁあああぁっ、はひぃいいぃっ!」
這い出てくるものに肉襞がこすられて、激しい快感がエミルを襲う。
少し前までは、穏やかな表情で腹を撫でていたのに、その幸福感が不安と快感で壊された。
キュイイィイィッ!  キイッ!
それは人ではなかった。
赤ん坊より小さめの芋虫のようなもの。
エミルの胎内で育って出てきたもの。
床に落ちるとしばらく水から上げられた魚のように、ぴちぴちと跳ねて、のたうった。
やがてそれは耳障りな鳴き声を上げて、エミルの脚を這い上がってきた。
「ひっ、そんな、きゃああぁっ!」
それを手で払いのけると、部屋の隅にエミルが悲鳴を上げて泣きながら逃げた。
払いのけられたそれは、鉄格子に叩きつけられて、再び床に落ちた。
エミルは部屋の隅でしゃがみこみ震えながら、それを涙を流しながら見つめていた。
信じたくないが、あれは自分の胎内から出てきたものだとエミルが一番よくわかっている。
キュイィッ……。
鳴き声が小さくなり、小刻みに震えていた。
「あ、あぁっ……」
異様なものだが、それが死にかけていると感じた瞬間、エミルは近づき、抱きしめていた。
「ごめんね、ごめんね……」
泣きながらエミルが言う。
その芋虫のようなものには目鼻はないが、口らしきものがあった。
その口がエミルの乳房に吸いつくと、エミルの乳首にくすぐったいような快感が走る。
口の中にある吸われた乳首を舌で舐めている。
ちゅぅちゅぅとエミルの母乳を吸いながら、舐め続けている。生きるためにエミルを求めている。
エミルは異様な芋虫を抱きかかえて、授乳し続けた。やがて吸うのが終わると、口がちゅぽっと音を立てながら外れて、すぅすぅと呼吸音が聞こえてくる。どうやら満腹して眠ったようだ。
エミルの腕の中の芋虫のようなものは、ふよふよと柔らかく、あたたかい。
エミルは赤ん坊を抱くように、それを抱いている。なぜこんな姿で産まれたのかはわからないが、エミルにとってはそれは子であった。


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