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堕落させまくりっ!
官能リレー小説 - ファンタジー系

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堕落させまくりっ! 23

諜報員で記憶力は優秀なハウエルが速読で隙をみては、とっくに丸暗記しているとアゼルは知らない。さらに、教団では禁書では扱いの書物も蔵書の中から見つけ出して読んでいる。
「どれどれ……あっ!」
アゼルはハウエルの読んでいた性的な快楽についての研究書を取り上げて顔を赤らめた。
「貴方は何を読んでるんですかっ!」
「あ、しまった……」
禁書を取り上げたアゼルが軽蔑するような視線で、ハウエルを見つめている。
「ここにあるってことは、貴女もそれを読んだってことですよね?」
ハウエルが開きなおって言ってみる。アゼルは何も答えず禁書を持って書斎から出て行った。
アゼルは顔を赤らめたまま自室のベットの上に禁書を放り出した。
(なんだ、まさか処女でもないだろうに)
ハウエルはそう考えてから
「ありえなくもないか」
とつぶやいた。
ロクサーヌからは神聖教団の幹部たちを全員とやって堕とすように命じられている。
アゼルはその後の夕食時にはいつもと変わらない様子であった。
ハウエルは、アゼルが処女かどうかということがやたらと気になってしかたがない。
聞いてもはぐらかされるか「答えたくありません」とはっきり拒絶されるだけだろう。
(よし、夜這いをかけてみるか)
夕食を終えて再び書斎でハウエルは考えて、深夜になるのを待っていた。
アゼルのほうは自分がこっそりと読んでいる書物をハウエルに見つけられて読まれたことが恥ずかしくて、なかなか寝つけなかった。
諜報員ハウエルの本領発揮である。
館の使用人たちの見回りの時間なども、書斎に来る時間や多少の聞き込みで把握済み。
扉の鍵も針金一本で開けられる。
戦闘などは苦手だが、本気を出せば夜這いもできる。さらに媚薬も所持している。
話を聞く限りでは、三人のうち最も堕としやすい人物はアゼルだと判断した。
寝つけないアゼルがこっそりと自慰をしている時に、ハウエルは寝室に侵入した。
ハウエルは暗い部屋の中で目を閉じて、暗さに目を慣れさせる。
アゼルのベットに近づくと、頭まですっぽりと毛布をかぶっているのがわかる。
(寝息にしては呼吸が早い。寝たふりをしているようだが……。まあ、いいか)
部屋に入ったと気がつかれているのに、今さら逃げても手遅れ。今は誰かはわからなくても、翌日にはすぐにばれてしまうことだ。
もう引き返すことはできない。

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