PiPi's World 投稿小説

堕落させまくりっ!
官能リレー小説 - ファンタジー系

の最初へ
 14
 16
の最後へ

堕落させまくりっ! 16

「皇帝でなくてもよいのか?」
全裸の女性たちを侍らせた皇帝は、唇をゆがめて笑いながらバラドに言った。
皇帝の威厳も誇りもない。
ただ快楽に身をゆだねた愚者にすぎない。
バラドは書状を渡されたとき、その場でつばを吐き捨てたい気分になった。
ただそこにあるだけでいい存在。
それを理解し受け入れて、宮殿で媚薬漬けの緩慢な自死を望んでいるように見える。
俺が望むのはこんな生き方ではない。
名もない傭兵から、あがいて、いずれは宰相に手がとどくところまでになったが、その末路がこんな姿とはバラドは思いたくもなかった。
男性と女性では媚薬の効果や後遺症が異なる。
過去の大神官が媚薬を禁じたのは、死に至る病である絶望を救済するのは快楽ではない、という考え方によるものであった。
絶望すれば気力も性欲も減退する。
絶望を救済するのは希望しかない。
皇帝は希望を抱いていない。
誰が帝位を継いでも自分と同じ絶望が待っているのだと見せつけているようだった。
自分もやがて、絶望するのだろうか……。
バラドの心に微かな不安が一滴落ちた気がした。
「ロクサーヌ、どう思う?」
「もし貴方が生きることに飽きて死にたいと思ったら、私に殺させて下さい」
「一緒に死んではくれぬのか?」
「嫌です。死なれては困ります」
バラドの勃起した性器を撫で上げて、ロクサーヌはくすくすと笑った。
「死んでしまいたい人とは思えません。媚薬を使っているわけでないのに、もう、こんなになっているなんて、おかしいではありませんか」
「そうだな」
バラドはロクサーヌを抱いて唇を重ねた。


11
女騎士シーラが女海賊シルヴィアを捕えようと港街に滞在している。
ふと真夜中に、完全に性感を殺したはずのシーラに男が快感を与え、シーラも自分から腰を揺らして男のものを受け入れて絶頂させられたのを夢にみて、目がさめることがある。
快感も苦痛も常人より感じない心を持つシーラは捨て身で戦うことができた。
しかし、ダメージは蓄積していく。
神聖教団を脱退した四人の幹部のうちの一人は毒薬を使う女だった。
毒薬によるダメージなどまったくないようにシーラは女の勝利を確信した笑顔が消えないうちに、騎士団では疾風の剣と呼ばれている剣技で斬り捨てた。
廃墟の遺跡に潜伏していた毒薬使いの女は、村人たちに毒を与えて病だと騙した。
治療に多額の金を請求していた。
女が逃げ込んだ部屋中に毒霧が立ち込めている。
女は毒薬を何種類も組み合わせ、発生させた毒で追って来た敵を狭い室内で始末するのを得意としていた。
無味無臭の毒に汚された空気を吸引した者は、全身を焼かれたような劇痛と悪寒、吐き気とめまいでのたうちまわる。
その苦痛を消し去るには、解毒薬を摂取するしかない。毒薬使いの女は、解毒薬を先に摂取してあった。
先に摂取しておけば毒に汚された空気を吸引しても、何も苦痛を感じない。
「遅かったか……」
部屋で激痛は遮断して感じていなかったが、めまいに立つことができず、寒気に体を震わせて床に倒れたシーラを男が抱き起こした。

SNSでこの小説を紹介

ファンタジー系の他のリレー小説

こちらから小説を探す