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竜使いの少年
官能リレー小説 - ファンタジー系

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竜使いの少年 90

「不満があるとしても、平和的な方法でお願いしますね。暴力で表明した場合は、手加減できませんから」
言っても無駄だろうなと思いながら、少年は助言した。
教団を排斥しようと、テロ行為が起こるだろう。
単発ならミューの力で排除可能だが、完全に時間を合わせた同時テロだと、対処は難しい。
その場合の対処方法も、既に考案済みではあるが。

「文明的な方法ではありませんが、敵対者を待つのは、このような末路です」
そう言うと生首が二つ、搬入されてきた。
搾乳ギルドの双璧だ。豊の神通力で、生首でも生きている。
二人の顔に、見覚えのある参列者も居るようだ。
彼らに面識があるのは、搾乳ギルドの上得意のろくでもない連中だ。

「本日を持って、竜王国の搾乳ギルドには、解散してもらいます」
そう言うと、少年の合図でギロチン台が搬入された。
普通のギロチンは刃だが、この台は巨大な鉄塊が吊るされている。
必死の嘆願も空しくワイヤが切断されて、生首は囲いの硝子板に脳漿をぶちまけた。
生臭い血煙が、玉座の間を包み込んだ。
あまりの惨状に、堪えきれず嘔吐する者もいる。

「竜王ではなく、代言者として宣言します。ミューゼ教団は、搾乳ギルドの解体を望みます」
逆らう国には、ドワーフ製の日用品を販売しないと脅迫した。
もちろん、他国経由で入手はできるが、手間と費用を考えると現実的ではない。
きわめて強力な経済制裁だ。教団は経済力を背景に、実行力のある権力を握ったのだ。
性奴隷を確保するために、日常生活をおろそかにする馬鹿は居ない。
全ての国で、ギルドは駆逐されるだろう。

「難しい話はこれくらいにして、後はゆっくり宴を楽しんでください」
少年が宴の開始を宣言したが、楽しむ余裕のある参加者は皆無だった。
竜神再来としか思えない、凶行を目にしたのだから仕方が無いだろう。

部屋から出た豊は、ため息をついた。
さすがに、生首を潰すのは演出過剰だったかと思う。例え、殺されて当然の極悪人だとしても。
だが、彼らは豊の敵だった。信徒である搾乳奴隷に加えた苦痛は許しがたい。
竜としての本能が、彼らを殺すことを要求していた。
それに残虐であるほど、見せしめの効果が上がる。
抑止力が高ければ、それだけ敵が減る。結果的に、殺しの数が減るのだ。
とはいえ、後味は悪い。人間としての良心が痛むのだ。
竜の論理で全てを考えれば楽になるが、それでも彼は人間だった。
少し悩んだ後、少年は気晴らしをすることにした。

豊は後宮に移動した。悪趣味だった内装は、一新されている。
彼の目の前には、一糸纏わぬ女性が整列している。小さなバストのお陰で、陵辱を免れた者たちだ。
バランから救われた彼女達は、全員が豊の熱狂的な信者となっている。
胸が小さい以外には、全く欠陥がない美女ぞろいだ。

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