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竜使いの少年
官能リレー小説 - ファンタジー系

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竜使いの少年 86

抱けない女より、抱ける女のほうがいい。
どこぞの姫君とか紹介されても、手出しできなければ意味は無い。

宴が終わる頃には、エルフ以外の全員が豊が代言者であることを確信していた。
少年は隠そうとしなかったし、噂で語られる特長とも一致していた。
参列者に混じる教母ゼリアも、慎重に距離を置いていたが、少年と面識があるのは確実だった。
鎧のヒーローだと言う噂の存在が気になるが、質問するほど無神経な人間はいない。
よその皇帝が、自国内で暴れたら外交問題だ。ヒーローの話題は、タブーになっている。

「代言者様には、メイドと少女の二人の使徒が居るとの噂ですが本当ですか?」
雑談をする大使の言葉に、豊は真っ青になった。完全に二人のことを忘れていたからだ。
竜王を倒した後に、一度ベリスに顔を出しておこうと思っていたのに、雑事にかまけて放置していた。
置き去りにされた二人が、どれだけ怒るか考えると困る。困るしかない。

「すいません…。気分が優れないので、休ませていただきます」
そう言うと、少年は部屋に引きこもった。
ゼリアは経済政策を決めるときに、召喚ゲートで呼び出していた。
本来なら教母に迎えを出すはずが、不要になって招待状は送らなかった。
招待状が届いていれば、二人は駆けつけていただろう。確実に。

「ごめんなさい!二人のこと忘れてた!」
「あら、地下帝国の皇帝陛下に謝られる理由がございませんわ」
「私も皇帝と面識を持った覚えはありません」
少年は二人を召喚して開口一番で謝ったが、案の定、拗ねていた。
豊が皇帝に即位した話は、既に伝わっているようだ。

「これ、二人に。僕が作ったんだ」
そう言って宝石箱を取り出す少年。中には、お手製の指輪が入っている。
左手薬指に指輪を嵌めてやると、あっけなく二人の機嫌は直った。

「二人とも、こっちにきて。すごく豪華な列車があるんだ!」
少年は、ご機嫌取りのために御用列車に二人を案内した。
今夜はこの列車で竜王都に向かう予定で、朝に起きる頃には都に到着する。
皇帝の即位式に参列している外交官は、同様に夜行列車で竜王都に向かう者が多い。
他の手段で移動にかかる日数を考えると、ドワーフの鉄道網に便乗できる機会を逃せないのだ。
列車を利用しない国は、竜王都に常駐する外交官に新王の戴冠を見届けさせるのだろう。

豊は、二人が浴室を使ったり、食堂車を利用する間に恒例の瞑想修行を行った。
あとは、これまた恒例の分身の様子の確認をする。
精気の補充を受けた分身は、順調に体力が回復しているようだ。
性交を目撃した看護婦に屋上に呼び出され、居合わせた看護婦も巻き込んで3Pをしたようだ。
分身も頑張っているようだ。

寝台車にエリルとアリスがやってきたので、豊は久々に抱く事にした。
魔神の村みたいに、肉欲優先の交わりを試したが、どうも気分が乗りきらない。
挿入中出し衝動が強すぎる。一種の独占欲なのかもしれない。

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