PiPi's World 投稿小説

竜使いの少年
官能リレー小説 - ファンタジー系

の最初へ
 67
 69
の最後へ

竜使いの少年 69

「貴方が私の王子様ですか?」
「うん、そうみたいだね。僕は、遠藤豊。他の姫の王子様にもなっちゃうけど、よろしくね」
そう挨拶すると、豊はやさしくキスをした。
出会ってからの展開が速すぎるが、そんな世界で生きる事を少女は運命付けられている。
姫は唐突にキスをされても、それが当然の事と受け入れている。

仮に少年が彼女を哀れに思って、普通に恋愛ししようとしても体の仕組みが許さない。
外に連れ出しても、六百人の子供を産み続けるのは難しいからだ。
故に彼女は、ドワーフの姫として生き続けることが宿命付けられている。
豊に出来ることは、精一杯の愛情を注いで、可哀想な女の子に良い思い出をあげる事しかないのだ。

「他の六姫も?七姫全員と契るのですか?そんな事、女皇帝陛下が許すはずが…」
「陛下なら、先ほど老衰でお隠れになられたよ」
「では、貴方が新しい皇帝陛下になられるのね」
初耳の話だ。地下帝国の皇帝に即位?ありえない。と、少年は混乱した。
何億もの筋肉軍団を率いる皇帝陛下とは、スケールが大きすぎる。
独裁国家の書記長どころの話ではない。

「侍従さん、侍従長さん、誰でも良いから来てください!聞きたいことが」
「何でしょうかな?」
豊は事情確認をするため、侍従を呼び出した。
呼ばれる事を予想していたのか、すぐに現れた。

「七姫と契ったら僕が皇帝になるのは本当ですか?」
「本当ですぞ。話したつもりでしたが、色々忙しくて伝えるのを忘れておりましたかな?」
少年が詰問すると、侍従はあっさりと事実を認めた。
彼が言うには、わずか一週間で七領域の娘姫全員を受精させた時点で資格持ちだという。
それだけの精力があるなら、ドワーフは喜んで新皇帝を迎えるだろう。

「七日なら、一つの領域の姫がやっとだと思っていましたのじゃが。いい意味で予想を裏切られましたぞ」
「あんなに急ぐ意味は無かったんですか?」
「騙して済みませんの。竜王の面会があるとの事なので、七日を期限と設定させて頂いたのじゃ」
豊はがっくりと膝をついた。
ゆっくり出来たなら、もっと一人一人を可愛がってあげたかったのだ。
彼女らは姫ドワーフだから、交尾は一生に一度のみ。やり直しは出来ない。

「皇帝即位、引き受けて頂けませんかの?」
「種付けが仕事だったんでしょ。2800人が600人産むから、168万人分の子種ですよ。一人金貨一枚換算で返済完了ですよ」
地下帝国の皇帝など、興味は無いというのが少年の本音だ。
今でさえ、しがらみが多すぎるのだ。
毎年2800人の美少女姫を抱けるのは魅力的なのだが、皇帝にならなくても抱かせてもらえそうだ。

「ふう、皇帝特典をお見せいたしますので、付いて来なされ」
「いや、見せられても成る気が無いんだけど…って、ちょっと待って!」
渋々と少年は侍従の案内に従う。

SNSでこの小説を紹介

ファンタジー系の他のリレー小説

こちらから小説を探す