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竜使いの少年
官能リレー小説 - ファンタジー系

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竜使いの少年 68

神の視点で黒幕の捜索をして見ると、あっさり判明した。竜王の出頭命令も、彼らの差し金だった。
機会があれば復讐しようと、少年は心に刻んだ。

一通りの確認を終えて、最後は自分の実家の確認だ。
元の世界を探して、様子を見てみたい。

とはいえ、平行宇宙の百万世界から手当たり探すのは、今の能力でも難しい。
百万世界とは比喩的表現でもっと数が多いし、一つ一つの世界が宇宙的な広がりを持っているのだ。
しかも、自分と同格の怪物が徘徊しているので、不注意に探索するのは止めるが吉だ。
クトゥルー程度の旧支配者なら追い払えるが、外なる神々は厄介だ。出会いたくない。
少年は手掛かりを求めて、自分自身の運命線アカシックレコードを読み解くことにした。

エリルと出会うところまで遡って、大規模な介入の痕跡を発見した。
本来の豊は、家に引き篭もってゲームしている所を母にしかられ、財布を持たずに家出。
三日ほど放浪した後、突発的な衝動で入水自殺。TheEND。

駄目駄目、駄目だ。こんな事実は認めない。
さくっとエリルに召喚させて…。
気がついたら、豊は今に至るルート以外の可能性の芽を摘んでいた。
なんだ、今の自分はここで干渉して作ったものだったのかと、ご都合主義展開のつじつまが合って少年は納得した。

これ以降のアカシックレコードの閲覧は、自分ルールで禁則事項に指定だ。
何でも思いのままだと、退屈で面白くない。
神として楽しく過ごすには、色々手間がかかる。

元の世界では、豊の失踪を気にしているのは親と妹、一部の親戚、ごく近所の知り合いと隣の幼馴染だけだった。
かなり切ない事実だ。ちょっぴり涙が出てくる。
少年は、自分の分身を作ることにした。いつか戻る時のために自分が行方不明では困る。
戻らないとしても分身の体験は逐次届くので、帰郷気分が味わえてお得だ。

20日間不明になった理由は…山で遭難あたりが妥当かな。
谷間の沢で、岩の隙間に足を挟まれ動けなくなり、板チョコと沢蟹、湧き水で何とか生き延びたことにする。
あとは、散歩中の犬が匂いを嗅ぎつけて発見予定と。
こうして20日ぶりに遠藤豊の分身は現実世界に帰還したのだが、その後どうなるかはまた別の話だ。
続きは、官能リレー/ハーレム/竜使いだった少年を見よう。

とりあえず、元の世界の居場所もなくさずに済んだ。あとは、こちらの世界の仕事だ。
帝国滞在の最後の仕上げに、七人の姫君を起こして盛大に種付けをしなければならない。
その後は、竜王に面会予定がある。

2800人の種付け終了後の小休止と、覗き見を終えた少年は姫の棺に歩み寄った。
白雪だか青雪だか判らないが、まずは一人目。抱き上げて、背中をポンと叩いてやる。
喉から毒りんごの欠片が飛び出して、姫ドワーフは目覚めた。
彼女が白雪だろう。真っ白なゴスロリ服が可愛らしい。
それぞれ名前にちなんだ色を着ている。

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