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竜使いの少年
官能リレー小説 - ファンタジー系

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竜使いの少年 60

「ミュー、鎧を装備しろ!」
「みゅっ!」
竜に変化しながら少年が命じる。
神威召喚の魔力で、娘は一瞬で鎧をまとった。
魔法の作法とか常識を完全に無視した、神の奇跡である。
魔道関係者であれば例外なく仰天する、非常識極まりない魔法だ。

「ミュー、神罰執行だ!」
「みゅぅっ!」
ドゴンと、レイプ魔の鳩尾に神の鉄拳が炸裂した。
神罰を下すのに、殴る必要は全くないのだが。
全身不随の神罰で男は身動き不能になっている。

強姦未遂で全身不随は重いと思われるかもしれないが、これは仮執行だ。
町の広場で晒し者にして、道行く人百人から許されれば呪いは解除される。
晒すときは、罪状を掲示しなければならない。
掲示板には偽証不能の魔法が掛かっているが、余罪があれば追記することが出来る。

初犯で未遂なら、2〜3日で解除されるだろう。
余罪があれば、かなり長い懲罰が待っている。
町中の鼻ツマミ者なら、治る見込みは殆どない。
助命嘆願は、手下や身内などの利害関係者はカウントされないからだ。

搾乳ギルドの工作員は、誰にも許されない。
皆がギルドの悪行を知り、止めたいと思っていたからだ。

「有難うございます、勇者様」
「怪我はなかったかい?」
ヒーローの魔力に強制されて、ジェントルマンになってしまう少年。
お礼に体を差し出す娘も居るのだが、いつも反射的に断ってしまう。勿体無い話だ。
豊は裸で現れた事情を説明すると、裸のことは口外無用と念を押して帰還した。

「あまり妻を待たせるな。少年」
「ごめんなさい、裸の口止めに手間が掛かって」
戻った途端に叱責された。
強大な魔力を持っていても、性格までは変わらない。

「それで、ミューは言葉は喋れないのですか?」
「戦闘アルゴリズムを組み込むだけで精一杯だった。そのうち学習するから安心しろ」
豊は安心した。
今のところ喋れないとしても、複雑な命令も理解できるので日常生活には支障ないだろう。
それに、彼女が会話を覚えれば、もっと扱いやすくなると思う。

「ところで、ミューと名づけたのか?」
「あ、はい。みゅーみゅー言うし、メカ・ミューゼは呼びにくいですから」
「安直だが、覚えやすいいい名前だな」
ハーレム小説では、覚えやすさが特に重要だ。
執筆中に名前を忘れると面倒だ。ログをたどって確認しなければならなくなる。
教母がゼリ…何て名前だっけ?とか頻繁に起こる。マジで。
余談だが、剣の村の女竜の名は、ハリケーンの命名リストから拝借している。

「事後承諾になるけど、湖ワームの肉や核石、皮に至るまで全部ミューの部品に使ったから」
「それくらい、良いですよ。元は無料で釣り上げた物だし」
豊は笑って承諾した。
美少女メカと交換なら、安いものだ。ミューはミチルちゃんにそっくりだし。

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