PiPi's World 投稿小説

竜使いの少年
官能リレー小説 - ファンタジー系

の最初へ
 3
 5
の最後へ

竜使いの少年 5

「では豊様」
かわいい声で自分の名前を言われるのは悪くない。
僕はそっとエリルの方を向いた。
「さっきの話だけど、この鎧って普通とは違うってどう言う事?」
「豊様、それは…竜神の鱗から出来ているからですよ。」
「竜神の鱗?見た目は普通の鎧だけど。」
エリルの表情が真剣になる。ちょっと怖いけど。
「つまりは私の鱗ででてきてるって訳よ。」
エリルは自分の喉元を指差しながら…
「主に忠誠を誓います!って、まあ忠誠の証みたいなもんよ。私たち龍の弱点であり、力の供給源であり喉元の逆鱗が使われてる訳だし。これによって、私はあなたの命令に背くことはできないってワケ。」
「まあ、主に私の力を預けるって感じかな?しっかりしてよね豊様!」
何か結構重要そうな話なんだけど…彼女はというと何だかあっけらかんとした感じだ。
「まあ、とにかく今日は泊まっていきなさい。エリルや、部屋の準備をしてくれんか?」
「はい!じゃあ豊様あとでね♪」
と言うとエリルは部屋を出ていく。
「…彼女、明るいですね。まるで無理してるみたいに…」
「…エリルは一週間前の襲撃で両親を亡くしておってな…エリルの両親はこの村を守って死んでしまったんじゃ…エリルは泣かなかった…人前ではけっしてな…」
なんだか、悲しくなる。エリルにそんな過去があったなんて。
「だから、のう豊殿。エリルを頼みますぞ。あの子は魔力は強いが、心は脆い。
誰か側にいなくてはいかん。たとえそれが、主従の関係でもな」
「わかりました。エリルには、・・・僕がついてますから」
「うむ。たのみますぞ」
長老はそう言うと、奥の部屋へと入っていった。

SNSでこの小説を紹介

ファンタジー系の他のリレー小説

こちらから小説を探す