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竜使いの少年
官能リレー小説 - ファンタジー系

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竜使いの少年 34

エリルの助言で、燻製の代わりに干し肉にすることに決まった。
干し肉を作るなら、塩もみしてハーブやスパイスをすり込む方が美味しいのだが、あいにく手元に十分な材料が無い。
味気ないものになるが、下処理なしに乾燥することにした。
鍋の煮込み用としてなら美味しく食べられるはずだ。

寝床を確保する方法を悩んでいたら、アリスがシェルターの魔法で草のテントを作ってしまった。
泥臭い魔法は使わないのじゃないのか?と少年は思ったが、コメントは差し控えた。

恒例(と言っても二日目だけど)の瞑想修行で4年分の経験を積んで、高速睡眠の後は特にする事が無くなった。
レース糸が無いので編み物はできない。
燻製肉を作る予定は消えてしまった。
仕方が無いので、燻製肉作成魔法を一晩中考えてみた。

結局、上手い方法は思いつかず、シパシパする目をこすりながら、豊は朝食を作っていた。
干し肉の成分を変質させて、香りを付与させてみたが、味にムラが有って食えたものでは無かった。
燻製液に漬けてから乾かすのが最良だと思われるが、燻製液を持ち歩くわけにも行くまい。

その日は、寄り道無しで旅の行程を稼ぐのに専念した。
牡鹿の干し肉がかさばり過ぎて、狩をする余裕など無かったのだ。

夜は、老夫婦の住む山小屋に泊めてもらった。
寝静まった頃にアリスに手コキとフェラで抜いてもらったが、ムラムライライラが蓄積しただけだった。
どうも、中出しじゃないと満足しない体になったようだ。

翌日の豊のコンディションは最悪に近い。
悶々ムラムラ苛々で性欲が爆発寸前だ。
困ったことに、産卵直後のエリルや、妊娠初期のアリス相手では発散できない。

「メスのニオイをカンジル…」
そう言い残すと、少年は猛烈な勢いで走り始めた。
エリルとアリスが慌てて追いかけると、近くの湖畔で水の精霊ウンディーネを組み敷いていた。
女の形をしていれば、種族を問わないみたいだ。

強大な精気に惹かれて、ウンディーネが追加で2体現れた。
加えて、周囲の森から木の精霊ドライアドが合計17体沸いてきた。
あまり知られていないが、サキュバスより性質の悪い吸精種族たちだ。

これらの精霊は、繁殖のために人間の男を惑わせ、精を絞る性質がある。
気に入った男を湖底や自分の樹木に閉じ込めるため、神隠しの主因になる。
サキュバスのは精が少ないと次の餌を探すが、精霊の場合は孕むまで開放してくれない。
それなのに、精霊は面食いで大多数の人はスルーするので、無害だと誤解されている。

「何なの?こいつら。今お助けします、ご主人様」
「ちょっと、駄目。かわいそうだよ。孕んだら大人しくなるから!それより、ご飯!蛋白質!鹿干し肉を茹でて!」
アリスが攻撃魔法を唱え始めるのを、少年は慌てて止めた。

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