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竜使いの少年
官能リレー小説 - ファンタジー系

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竜使いの少年 33

きりのよい所で子作りを切り上げて、豊はレース編みに戻った。
素晴らしい集中力を発揮して、朝になる頃には畳一枚くらいの大きさのレースが編みあがった。
ナリサは気合の入った朝食と弁当を用意してくれた。
主人は二日酔いで吐き気と頭痛に悩みながら寝込んでいる。

豊たち一行が出発するとき、ナリサはこっそり少年にお小遣いを渡した。
銀貨10枚、日本円で1万円程度の金額だ。
主人も慌てて出てきて、少年に「これは、お前がもつべきだ」と言ってリュートを渡した。
かつての自分の夢を託したのだ。

それから10ヵ月が経ち、ナリサは男と女の双子を産んだ。
待望の子供の誕生に、夫は大喜びしてユタカとエリルと命名した。
本当はファブニルと命名したかったのだが、エロ歌の主人公の名は相応しくないと、妻に反対されたのだ。

ちなみに、妊娠直後に夫の女遊びがばれて、家庭内別居状態になっていた。
離婚に至らなかったのは、産まれてくる子供のためだ。
領収証の監査と帳簿をつけるようになり、雑貨屋は利益を上げて立派な店舗を増築した。
彼ら夫婦のその後の人生は、まぁ、それなりに幸せといえるだろう。

時間を戻して。
雑貨屋を辞した後の、豊たち一行が昼食をとっている時のことだ。
「私、人間の妊娠臭が判るようになった気がする」
ナリサの豪華な弁当を食べながら、エリルが爆弾発言をした。

「な、ナニヲ言うノかね。エリルさん」
「だって、今朝のナリサさん、アリスと同じ匂いがするようになったんだもん。あ、精液の匂いとは別だよ」
「ご主人様、サカる時と場所は選んでくださいね。うるさくて寝不足です」
ちくちくと嫌味を言われて、豊はいやな汗を流した。

多少からかわれているが、少年の気分は良い。
下半身がすっきりして、軽い。
物理的には精液がフル充填されているが、精神的に軽い。
人妻を孕ませて、生殖欲求が満たされた感じがすると言えばいいだろうか。
手コキやフェラで発散しても、精力が強くて瞬時に充填されるからムラムラ感が解消されないのだ。

その日の夜は初めての野宿となった。
日が傾いた頃、豊が立派な牡鹿を仕留めたからだ。
集落が近くになく、肉の処理に手が掛かりそうだったので、野営をすることにしたのだ。
血抜きと腸抜きをして、少し移動した場所で火を熾す。
痛みやすいレバーがメインの串焼肉が晩御飯だ。

「ねぇアリス、生木を燻製用チップに加工する魔法って有るかなぁ?」
「知りませんよ。そんな泥臭い魔法」
豊は魔法で岩を割って石板を作り、燻製窯を組み立てたのは良いが、スモークチップが無い事に気付いたのだ。
一晩で鹿肉の防腐処置くらいはできるかと思ったのだが、あてが外れた。

「防腐魔法で生で保つか、脱水魔法で干し肉にすればよくないかな?」
「そうだね、干し肉にしよう。軽くなるし」

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