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竜使いの少年
官能リレー小説 - ファンタジー系

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竜使いの少年 28

「どうやら祭りは成功したようじゃの。何人と交尾できたんじゃ?」
長老も起きてきて、ドラゴン風朝食をパクつきながら昨夜の首尾をたずねた。

「全員とできましたよ」
「またまた、冗談を。頑張っても2、3人が限界じゃ。ワシの最高記録は5人じゃが、その後3日は寝込んだぞい」
「本当なんだけどなぁ。ストロベリータイムって魔法を使ってもらって、凄く良い思いをしましたよ」
「まさか、禁断の搾精呪文を食らったのか?なんと恐ろしい」
蒼白を通り越して紫色になった長老が、恐怖に震える。
『ストロベリータイム』は本来は双方向の共感魔法であるが、加速時間を使えない相手だと一方的に情報が流れるだけになる。
その場合、超強力な『エクスタシー』と同じ効果になってしまう。
長老は忌まわしい思い出を持っているようだ。

「そんな訳で、朝食が終わったら搬送の件、よろしくお願いしますね」
豊は人形状態のアリスに朝食を食べさせながら言った。
彼女は竜精酔いで、自我消失状態が続いているらしい。

「メイドの嬢ちゃんの様子がおかしいが、何かあったのかの?」
「ちょっと事情があって激しいエッチをしたら、一時的に壊れてしまったみたいです」
単なる法螺話だと思ったのか、長老は信じていないようだった。
しばらく後に証拠を見せられて、腰を抜かすほど驚いたのだった。

孵化場に村人全員が集まっていた。
およそ20人程度が、長老や去勢竜たちによって搬送されていた。
10人は歩くことも侭ならない重態だ。
特に、最後に種付けをされたアンドレアは、土気色になって今にも死にそうだ。

搬送を終えた長老達は、できるだけ豊から離れた場所で小さくなっていた。
強い牡の目から隠れようとする、弱者の本能が働いたのだ。
精気の強さは、竜の強さの指標となる。
豊が孕ませた腹の大きさを見れば、化け物じみた潜在能力を持つのは明白だ。

上位10体の牝が肌を許した事も、驚きである。
長老が現役時代だった頃、格下の彼を全く相手にしてくれなかったのだ。
牡が最上位というのは、あくまでも建前なのである。

去勢竜たちは、餌を確保するために卵が産まれる前に飛び去った。
出産後の空腹に耐えかねた牝に、折檻されるのを恐れたのだ。
彼らは沼ワームなど大量の食料を運んできたのだが、与えられたのは量が少ないという叱責だけだった。

「はぁ。今日は大変だったなぁ」
夕食の席で、豊はぼやいた。
食料調達に奔走した長老たちほどではないだろうが、生肉を解体したり芋の皮をむくのは大変だった。
焼いたり茹でる端から胃袋に消えるので、味付けなどする暇が無かったほどなのだ。

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