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賢者ルシャード
官能リレー小説 - ファンタジー系

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賢者ルシャード 9

「ひゃあぁあぁん、おっぱいの先っちょが痺れて、あうぅん、ああぁっ!!」
乳首を蜂に刺されたような痛みと、そのあとは熱く疼いて、吸われるたびに甘い痺れが走った。
「ぼうやに痺れさせられて、乳首も感じさせられたからねぇ……どう、いいでしょ?」
いつ終わるかわからない快感の連続にシルヴィアはあえぎながら、姿の見えない相手になぶられ続けているのである。
「シルヴィアが気持ちいいと、それが伝わってきて……たまらない。もっと一緒に気持ちよくなろうよ」
異形のおぞましい触手に与えられる快感を受け入れなさいと、誘惑され続けている。
「これが精霊か?」
ルシャードが闇を浮遊しながら、触手の怪物を視ながらつぶやいた。
「さて、シルヴィア姉さんは……見つけた」
ルシャードが触手の群れに黄金の光に包まれて、突っ込んでいく。
破邪の剣と守護の指輪が同調して放つ黄金の光が消える前に……急がないと。
シルヴィアの夢をシルヴィアのものにもどすには、ルシャードひとりではどうにもできない。

「私たちのお楽しみを妨害しようとするのは、誰?」ルシャードがその声を無視して、シルヴィアに近づくと、触手の群れが襲いかかる。
「こちら側までぼうやが来るとは思わなかったけど。どうするつもり?」
ルシャードは黄金の光に包まれてはいるが、首、手首、足首を触手に縛られ吊し上げられた。
「まいったな」
「……はぁ、はぁ、ルシャード?!」
ルシャードの侵入で責めが中断されて、シルヴィアが弟が吊るされ手いるのに気がついた。
「このバケモノ、ルシャードに何してくれてるのよ、絶対に許さない!」
「あらあら、さっきまて泣きそうな声で、あえぎまくってたのに」
「黙れ!」
シルヴィアは弟に全裸で弄りまわされている姿を見られたことで、本気で怒った。
「姉さん、剣をここに呼ぶんだ。早く!」
「え、剣を呼ぶ?」
「名前を呼ぶんだ。あれは姉さんの剣だ。隠された名前は姉さんしかわからないんだ」
シルヴィアが目を閉じて、叫んだ。
「ポチ!」
触手の群れの動きがいっせいに止まる。
ルシャードだけが、納得したように、うん、うん、とうなずいていた。
指輪の隠された名前はミケだった。
ポチとミケ。
剣と指輪がセットで作られたのがよくわかる。

ルシャードを拘束している触手が見えない刃で切り裂かれ、飛び散る。
「いたいっ、ひどい、やめてよ!」
悲鳴が上がるが怒りまくっているシルヴィアは容赦なく触手の群れをバラバラにした。
触手から解放されたシルヴィアが、触手の断片と一緒に闇に落下していく。
黄金の光に包まれたルシャードがそれを追いかけて、抱きしめる。
「うわぁああん!」
姉が子供が泣くようにルシャードにしがみついて声を上げて泣いた。

泣きながらシルヴィアが目ざめた。
ルシャードも同時に目をさます。
「は、夢……ここは教会……」
「姉さん、おはよう」
二人のそばから、ビショップのフェイランが姿を消していた。
「逃げた。困ったことになったな」
姉に憑依していたモンスターがいたこと。
姉と同化して出現しようとしていたこと。
それが、フェイランに逃げ込んで逃げた。
ルシャードが手短に説明した。
「あのバケモノが出現ですって?」
姉が鳥肌を立てながら、言った。
「フェイランさんに融合したらね」
「あんな目にあわされるなんて、ビショップ様が気の毒だわ。なんとかしてあげないと」
「そうだね」
融合して出現したモンスターは、ルシャードを狙って襲ってくる。その前に何とかしたい。
剣と指輪の力はかなり使われてしまった。
力を補充しなければ、他人の夢の中に潜ることはできそうもない。
教会から姿を消したビショップのフェイランをさがすのが先か、剣と指輪の力を補充するべきか。
「あの人は聖職者でしょう。夢ていやらしいことされまくっても、すぐに取り込まれたりしないはずよ。
かわいそうだけど、剣と指輪の力を補充しないと、どうにもできないじゃない。
あてはあるの?」
「ある。けど、姉さんは仕事があるでしょ?」
「でも、ひとりで大丈夫?」
「剣は指輪と一緒で持ち主から離れないから、本当はついてきてほしいんだよね。
それに、指輪だけより、剣があったほうが強力な魔法が使えるはずなんだ」
「一緒に行くわよ。
ルシャードだけで旅は無理よ。
仕事は格下げになってもなんとかなるけど、ルシャードに何かあったら大変だもの」

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