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勇者のお供はボテ腹妊婦達
官能リレー小説 - ファンタジー系

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勇者のお供はボテ腹妊婦達 25

まず最初にリュートを鍛える相手となったのは、リュートたちがその日の宿泊場所とした湖に住む水の精霊ウンディーネたちと、獣人ライカンスロープ。
めったにお目にかかることのできない男を見つけた精霊たちと、たまたま満月の夜でひどく発情していた獣人による男の奪い合い。
それがレベルアップツアー初日のお題目であった。

モンスターを相手に、特訓を繰り返す事3日、リュート達は森を出て新たな村に着いた。
だが、貯金の乏しいリュート達は宿をとる事が出来ず、先ずは冒険者ギルドで仕事を探す事となった。
妊婦3人と子供も2人を連れた、リュートはギルドの扉を開けた。

ギイイィィィ・・・ッ。

何度も開閉を繰り返し、若干立てつけの悪くなったらしい扉をくぐると。
そこにはシャルネと出会った場所と同じように、冒険者たちの喧噪に満ちていた。
情報収集に勤しむ者。
仲間を求めて勧誘している者。
依頼を達成したのか、カウンターでギルド職員から金を受け取る者。
中には人目も気にせず子作りに興じる者もいる。こっちは村に入ってからもちらほら見かけたが。
見目麗しい女冒険者が数多く集まるギルドを進み、空いているカウンターに入ると。
すかさずギルドの職員が「いらっしゃいませ。今日は何のご用でしょうか?」とお決まりの営業スマイルを浮かべて聞いてきた。

「換金をお願いします」

リュートはそう言って懐から袋いっぱいに詰め込まれたドロップアイテムを差し出した。
それを見たギルドの職員、冒険者たちが軽く目を見開く。
ドロップアイテムの売買はどこでも日常的に行われている。
彼女たちを驚かせたのは、その数―――量にあった。
冒険者は仕事を済ませると、すぐに報酬を受け取る。
そのためリュートみたいな袋いっぱいにアイテムを詰め込むことなどまれなのだ。

「かしこまりました。ただいま換金してまいりますので、しばらくお待ちください。」

すぐに営業モードに戻り、奥へ引っ込む職員。
今のやり取りでこの場にいる冒険者やギルド職員は理解した。
リュートたちがよそ者・・・あるいは大仕事をこなした冒険者であることを。
男女比が女にかたよっている世界で、有能そうな男を見つければどんなことになるか・・・。
それは説明するまでもないことだろう。

「ねえねえ、坊や?お姉さんたちと一緒にクエストしない?」
「赤ちゃんや妊婦さんと一緒じゃお仕事できないだろう。私が力を貸してやろうか?」
「あ、あのっ。魔法使いはいりませんか?」

あっという間に囲まれ、熱烈な勧誘を受けるリュート。
これが以前の彼なら、だらしない顔をして誘いに乗ってしまいそうなところだが・・・あいにく今の彼は違っていた。
誘いをかける冒険者たちを何とかさばきながら、ギルドの端から端までチェックする。
その中にはリュートなどには目もくれず、これからのことを話しあうパーティやクエストを求めて掲示板を見つめるソロの冒険者の姿がわずかながら確認できた。
リュートの狙いはずばりそれだ。

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