異色の瞳 88
「そりゃぁ確かに厄介だな…。何か見分け方とかは?」
ゼロが腕組みをしながらレースに問うが、首を横に振られてしまう。
「残念ながら、見た目では解らない場合が殆どです。唯一『匂い』しか見分ける時の判断素材が無い…と言った感じになります…」
「匂いかぁ〜…。僕はそんなに鼻良くねぇ〜かんなぁ〜…」
ゼロが言いながら後ろにパタリと身体を倒す。
今夜も綺麗な星空が広がっている。
「でも、私たちより鼻が利くじゃない?」
フィウは以前、血の匂いを察するスピードが自分達より早かったのを覚えていたらしい。
「っても、微妙な匂いの差しか無いからなぁ…」
ゼロはレースに近付くと、匂いを嗅ぎはじめる。
勿論レースの膝の上で丸くなっているヤルの匂いも。
そして、その侭フィウの匂いも嗅いでいく。
「ん〜…やっぱり微妙な違いしか解んねぇ〜んだよなぁ…」
ゼロが元の位置に腰を下ろし、胡座をかきながら腕を組み、頭を傾げる。
「微妙にでも解るんでしょ?それで何とかならないの?」
フィウも何か策が無いかと頭を悩ませる。
「多分…人が一杯居るトコだと、匂いが紛れちまうかもしんない…」
そのまま良い案が出ずに時が過ぎる。
中にはヤルやレースを連れて行く案もあったが、万が一があると危険な為、スルーされていった。
そうこうしているうちに、時間だけが過ぎて行った。
星空の下、ライムが言いだした。
「なあ、ゼロ、今日は俺としてくれよ。」
「いいけどよ、どうしたんだ?」
「いつもセフィルに力使わせて悪いから、たまには・・・な。それにさ。」
なんだかライムの様子が変だ。
「まあいいや、抱いてやるよ。」
2人がキャンプを離れると、ライムが小さな声で話しかけてきた。
「実はさ、セフィルには黙ってたけど、男同士だとエネルギー補給の効果が低いんだよ。
「なるほど、そういうことか。」
ゼロはピアスを外しながら、
「その木に手をついて俺に尻向けるんだ。」
ヤり慣れたライムの尻穴は、ひくついてゼロを待っていた。
「いくぞっ。」
「うっ。」
ゆっくりと侵入するゼロ。ライムはそれを受け入れていた。