異色の瞳 87
急にライムが慌て出すが、セフィルはざわつき出したライムの胎内に翻弄され、止められなくなる。
「むッ!無理だッ!ライムのナカがやべぇッ!」
それはライムが射精間近である合図。
セフィルは何度も味わったライムの最後の合図に、条件反射的に奥を目指す。
「ァァァアアアッ!!!!!」
ライムが喜びの雄叫びを上げて精を放つ。
それは大量で、手を着いている木の幹をべったりと白く染めていった。
「くぅぅぅ…ァアッ!!!」
ライムが射精を迎える瞬間の強烈な締め付けに、セフィルも二回目とは思えない量の精をライムの胎内に放っていた。
暫く放心状態であった二人は余韻を味わうと、身体を離した。
ライムの胎内から大量に溢れ出す精液に、それを出したセフィル本人が唖然とする。
「あ〜ッ!今日のはマジやばかった!」
ライムが地面にヘタリ込みながら言うと、セフィルは悪戯な笑みを浮かべる。
「一回少なかったなぁ〜。そんなに良かったのかなぁ〜?」
何時もとは逆にセフィルがライムをからかう。
「ぅッ、うるせぇッ!さっさと片付けて戻るぞ!」
照れた様子のライムを微笑ましく見ながら、後始末を済ませると、キャンプへと歩いて行く。
「そういえば、レースさん達の仲間を探すアテみたいなのってあるんですか?」
キャンプではフィウがレース達に、こんな質問をしていた。
「アテ…ですか…?無い訳では無いのですが…」
膝の上に、狼の姿で丸くなって眠るヤルを撫でながら、少々苦い笑みを浮かべながら口にする。
「何か問題でも?」
その様子にゼロが口を開く。
レースは軽く溜息を吐くと答える。
「次の街の外れにある娯楽街で、人狼族が売買されていると言うのを聞いた事があります…」
それを聞き、ゼロとフィウは驚く。
小さい頃に習った奴隷制度。人を売り買いして、慰み物や重労働をさせたりして、人としての扱いは無かったという、酷い制度。
だが、1世紀程前に廃止になり、人身売買も禁止になったと聞いていたのだが…。
「別段珍しい話では無い。世の裏では普通の人間が売買されている。人狼族ともなれば希少だから高値が付く。それで金儲けをしようとしてる輩が世の中ごまんと居る」
ディークが口を開き、言ってくる。
そして、レースはそれに付け加える様に話始める。
「人狼族は体力を消耗しきってしまうと、人の姿になれなくなってしまうのです。ですから、ただの動物と同じ様に売買が出来ると言った、厄介な面もあるのです」