異色の瞳 79
各々が部屋へと戻り眠りに就く頃、ゼロはベッドに横たわったまま、考えに耽っていた。
「僕のせいで…だよな…」
目を覚まさないセフィルを心配する仲間達を見ていて、ふと思う事。
自分が狙われている筈なのに、関係の無いセフィルがやられてしまった。
罪の意識が芽生える。
「ゼロの…」
その声にハッと我に帰る。
「ゼロのせいじゃないよ。私達は自分の意思であなたに着いて来てるの。危険なんて承知の上。だから、自分を悪者にしないで…ね?」
優しいフィウの声が、ゼロの心に染み渡る。
熱く込み上げる物を堪え、ゼロは口を開く。
「ありがとう」
「うん……ゼロ?」
「ん?」
「泣いても…いいんだよ?」
フィウがゼロのベッドに入り、優しくゼロを抱きしめる。
「…やだ…」
「暗くて見えないから大丈夫よ」
「ん…」
ゼロがフィウの胸に頭を埋めると、湿った感触が伝わってくる。
それは冷たく無く、暖かく、心地良い。
フィウが優しく頭を撫でていると、ゼロは規則正しい呼吸をし始めた。
「寝ちゃった…」
しっかりとしがみつかれている手をどける事はせずに、フィウも眠りに就いていった。
翌朝、フィウが目覚めると、窓からはカーテン越しに光が溢れ、鳥達の囀りが聞こえてくる。
清々しい朝に、窓際へ行きたくなるが、体が動かない。
「?」
後ろを見てみると、ゼロがフィウにしっかりと抱き着いていた。まるで母親に寝ながら甘える子供の様に。
「可愛い…」
そう思えたのもつかの間で、腰の辺りに硬いモノが押し付けられていた。
「ぅぅ…ばか…」
男の朝の生理現象である。
しかし、何か解ってしまうと、身体が熱くなってくる。
そっと後ろ手で、眠っているゼロの勃起を撫でる。
ゼロはベッドで寝る時は必ずトランクスのみで眠る為、一枚の布越しだけでフィウは触れている。
そして、ゼロを起こさない様にそっと離れ、ゼロを仰向けにすると、布団の中に潜り込み、トランクスの裾から勃起を取り出すと、感触を確かめる様に扱きたてた後、舌で丁寧に舐め上げる。
ゼロが起きない様にする、スリルと興奮によってフィウは既に濡れそぼっているので、口で十分味わうと、ゼロに跨がり、ペ○スを宛がうと、ゆっくり飲み込んでいく。
「何か…前よりおっきい…」
此処数日程ご無沙汰であったせいかフィウには、そう感じられた。
現に第二次性徴期の年頃である彼には有り得る事ではあるが。
ゆっくりと心地良い快感に酔いしれながら、じっくりと頂上を目指していく。
ゼロがまだ起きる気配は無い。
少しペースを上げる。
ヌチッ、ヌチャッ…
卑猥な水音が響く中、フィウはゼロの頬にキスをする。
心地良さそうな寝顔を浮かべるゼロは、普通の無垢で無邪気な少年に見える。その少年を気付かれない様に犯している背徳感に妙な興奮を覚える。