異色の瞳 56
満足感で一杯になる。
「皆ぁ〜ッ!ご飯できたよぉ〜ッ!」
遠くでフィウの呼ぶ声が聞こえる。
「ヤル…飯ができちまったみたい…」
ゼロが言うと、少し淋しそうな表情を浮かべる。
「またしてやるから…」
「…本当か?」
「ヤルが嫌ぢゃなけりゃぁな」
悪戯な笑みを浮かべて言う。
「ヤル、嫌じゃない。ゼロなら…したい…」
「分かってるって!さ、飯だ飯ッ!」
そう言って、ヤルからペ○スを引き抜く。
ずるりと抜けた後からゼロの放った大量の精液が溢れ出してくる。
とめどなく溢れて来る精液に、慌てて川へと抱き抱えて行く。
「こりゃ流石にマズいよな…」
ヤルから自分の精液を掻き出しながら反省する。
今まで気にしていなかっただけに、驚いていた。
「ぁ〜…こんなに出てたなんて…」
関心してるんだか、呆れているのか解らなくなる。
ゼロはヤルの下半身を綺麗に洗うと、2人で食事へと向かった。
「遅かったじゃねーか!何してたんだぁ?」
とぼけ声のセフィルに「うるさい」と返すゼロ。ヤルはニコニコしながらゼロに寄り添っている。
人間嫌いだった頃に比べると想像も出来ない明るさだった。
そんな2人を見つめ、優しい声でレースが言う。
「ありがとうございます、ゼロさん…」
「あ、いえ…」
なぜか緊張しながら返すゼロ。ヤルとの事が見透かされているようでドキドキしていた。
そして食事も終わり、空も赤から青へと変わり始めようとしている。
「お風呂…入りたいな〜」
フィウが呟く。さすがに女の子、数日洗わないというのはこたえるようだ。
男子は川で裸で遊べたからいいが、フィウはそうもいかないようで…。
「そこの川で洗ってくれば?」
セフィルが言うとフィウが答える。
「違うの!もっとゆっくり浸かりたいの!せめて湖だったら良かったな〜」
「わがまま女…」
「なあんですってぇ!」
そんなフィウにデュークが言った。
「…森に少し入った場所に小さな湖があるぞ…」
「えっ!ほんと!?」
目が輝きフィウは振り向いた。
昼間のうちにデュークが見つけておいたらしいのだが、少し歩かなければならないようだ。
「うーん…1人じゃ心細いなぁ」
「オレ一緒に入ろっか?」
「却下!」
「なら…私がご一緒していいでしょうか?」
「えっ…」
そう言ったのはレース。フィウはまたしてもドキリとしてしまう。
「私も汗を流したいし…」
「は、はい、もちろんいいわよ!」
フィウはそんな気持ちを悟られまいと、明るく返した。