異色の瞳 55
あの中年に仕込まれたのか、ヤルのテクニックは一級品だった。
ゼロは何とか堪えながらも、ヤルから溢れ出す蜜を指に絡め、陰嚢の下でヒクつく穴へと中指を滑らせる。
「ん…」
ゼロのペ○スを一生懸命頬張つつ、声を上げる。
以外と一本目がスムーズに挿入できた。
そのまま人差し指も挿入してみる。
これもあっさり挿入できた。
成金の中年に仕込まれ、すっかり柔軟になってしまっていたのだ。
続いて三本目は少しキツくも、やはりスムーズに挿入できてしまう。
優しく入口を解す様に愛撫し、内部を掻き回す。
「んッ…くふッ…」
内部への愛撫で、とろけそうになりながらも、ゼロのペ○スを必死に頬張っている。
「ゼロ、も、欲しい…早く…欲しい…」
遂に堪え切れなくなったのか、ヤルが懇願してくる。
指を抜くと、だらし無く開き、ヒクつくソコへ、ゼロはペ○スを宛がう。
「…いくぞ…」
「ゼロ、来て…」
ゆっくりとゼロが挿入を始める。
ゆっくり圧し広げられる感覚に、じれったさを感じる。
だが、ヤルは待ちに待ったゼロのペ○スをすんなりと受け入れた。
「入ったぞ…」
一杯の充足感。太くて、長くて、硬くて、熱くて。
あの中年のモノとは明らかに違う充足感。
満たされてる。
まるでそれが当たり前の様に心地良い。
ヤルは初めてこの行為の意味を知った気がした。
ゆっくりとゼロが動き出す。
女性の膣とは違い、強い入口の締め付けから、内部のやんわりとした締め付けに、少々クセになりそうである。
相手が男であり、少々筋肉質なところが、また締め付け具合がいいところでもある。
キュッキュッと不規則に締め付けてくる内部は、ゼロの本能を掻き立てる。
「ゼロ、いい…ヤル、幸せ…」
切ない声音で、切ない表情でヤルが言う。
何故かゼロは、そんなヤルに欲情してしまう。
いつの間にかヤルの唇を奪っていて、舌を絡め、激しく腰を振っていた。
龍と狼。その雄同士が激しく絡み合う様は、正に妖淫。
「僕も…ヤルが好きかも…」
二人共相いれぬ、人外の者だけに、仲間意識というか、引かれ合う様だ。
「ヤル、出る!」
余りの満足感にヤルが早くも達してしまう。
ゼロをキツク締め付けながら、精を飛び散らす。
顔に飛んだ精液は、ゼロが舐め取っていく。
その行為ですら、ヤルは感じてしまう。
ゼロはまたペースを上げる。
ヤルの奥深くを突き上げ、暴れ回る。
「ぁッぁッ、ゼロ、また、出る!」
「ヤル、僕も…」
同時に上り詰め、精を吹き上げる。
ヤルは己の身体へ。
ゼロはヤルの最深部へ。
吐精が終わると、二人はぐったりと重なり合う。
無言のまま。
でも、気持ちは満たされてる。