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異色の瞳
官能リレー小説 - ファンタジー系

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異色の瞳 38

ゼロとエレンは顔を赤くした。

「魔物に毒された者を助けるためにゼロ君、きみの精気を注入したんじゃな。」
「は、はい…」
「浄化は天龍の力じゃ。ただ…性別を変えてしまうのは魔龍の力じゃな。男を無理矢理女に変えてしまう。」
「どうすれば戻りますか?」

ティムは古いピアスを取り出した。

「これは魔の力を抑えるピアスじゃ。これを付けてもう一度交われば良い」

ゼロはドキッとする。

「魔の力は強大じゃ。暴走を止めるためにも、いつも身につけておきなさい」

ゼロは受け取り、早速装備した。
「ありがと、ティムさん」
「いやいや、気をつけてな」

四人は家を出た。

「ふぅ〜〜っ」
「緊張したぁー」
「…でもさ、遺跡って遠いよね。これからどうするのよ?」

「…まずは北の山を越えるんだ」

うわぁ!と四人が飛びのく。さっきの大男が後ろにいたのだ。

「北の山を越えればもっと大きな都市がある。情報も多い」

「は…はい。ありがとうございます」

「…」

「…」

「…俺も行こう。案内役が必要だ」

「えええ〜〜〜〜!!」

四人ともかなり驚き戸惑った。

「…ディークだ」
ティムの一人息子である。

「まぁ…案内人は確かに居た方がいいな…」

ゼロは悩みながらも皆に視線を向ける。

「僕は賛成だよ!」

エレンが手を挙げて言う。
それを筆頭に渋々皆了解する。

「よし、では出発日はいつにする?」

ディークが問うてくる。

「明日の朝かな」

ゼロは言った後に皆に同意を求める様、視線を送る。

「そだな。明日だな」

セフィルが賛成の意を示すとフィウとエレンも頷く。
「では明日、準備が整ったら此処に来い」

ディークが言うと有無を言わさず頷いてしまう。

「そだッ!マスターから手紙を預かってたんだ」

とティムに渡しに行く。

「ティムさん。これ」

手紙を渡すと、受け取っただけで誰からか解る様で、にっこり微笑む。

「じゃぁ僕はこれで…」

「一つ…言い忘れてしまったが…」

「なんですか?」

「天龍、魔龍共に戦闘型の種族じゃったのでな…浄化するのはいい事ぢゃが、繁殖力が強力じゃから、気を付けなさい」

「??…はい」

ゼロは取り敢えず頷いてみた。
疑問を抱えながらティムの家を後にし、フィウ達と合流すると、宿へと戻る。

「さて…」

ゼロがエレンを気まずく見る。

「ゼロさん…」

恥ずかし気にエレンもゼロを見る。

「ぁッ!私達買い出しに行ってくるねッ。明日から長旅だもんねぇ〜。セフィル!荷物持ちよろしくッ!行ってくるねぇ〜」

セフィルはただフィウの勢いに飲み込まれ、引きずられる様に連れていかれた。

「フィウ!いきなりどうしたんだよ!」

セフィルは訳が分からずに問い掛ける。

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