異色の瞳 32
魔物に襲われていたことを、ごまかしつつ話す。
幸いすでにアル以外は服を着ていたので、犯される寸前に撃退したことに出来た。
何か思わぬことをしゃべってしまわないように、アルは母親が、ネーアはフィウが抱きしめている。
「そうか・・・・そいつは大変だったな。だが無事で何よりだ。俺たちはストゥーパの街へもどらにゃならんから護衛はしてやれんが、元気でな。」
そういうと傭兵たちは去って行った。
「私たちも、そろそろ行きましょう・・・。」
「ああ・・・。」
そして全員が馬車に入った。
「このようなことになりましたが、ともかくもありがとうございました。」
母親がゼロたちに礼を言う。
「アル君とネーアちゃん・・でしたね。それに・・。」
「スメラナと申します。」
母親が名乗った。
「スメラナさんですね。こちらこそ、お救いしたのに新たな混乱を与えることになり、申し訳ありません。」
「どういうことなのですか?_どうしてアルは、女の子になってしまったのでしょうか?魔物のせいなのですか?」
エレンが口を開いた。
「スメラナさん、…実は僕もアル君と一緒なんです」
「え?」
「男の子だったのに…魔物に襲われて…そしてゼロさんに助けてもらいました。だけど身体は……」
「…そうだったの。」
「多分、ゼロさんの力に関係があると思うんです。僕たちはそれを調べるために旅してる。いつかは元に戻れますから!絶対に!」
エレンの笑顔にスメラナもニコッと返した。
「そうね、今は命があっただけでも感謝しましょう。みなさん、本当にありがとうございました。お気をつけて…」
そして馬車は動き出した。
「ところで、スメラナさんはどちらへ?」
「私たちですか?私たちは、そのすぐ向こうのサミド村へ行ってカールへ帰るところです。」
「ならちょうどいいですね。」
「私たちもカールへ向かっているんです。ぜひご一緒に。」
今はセフィルが御者を務め、7人を乗せた馬車は行く。
ふと思い立ったかの様に、セフィルがゼロを呼ぶ。
「どうした?」
「あのさ…そのぉ〜…スメラナさんとネーアちゃんさ…お尻の方は大丈夫なのかってさ」
顔を真っ赤にしながらゼロに疑問をぶつける。
「まっ前と後ろ、両方ヤられてて、前だけでさ…」
「やべぇな…」
翌々考えて見れば確かに危ない。
ゼロ達は余り触手系モンスターの事を知らないのだが、膣には精液を放ち孕ませ、腸内には卵を産み付ける。