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異色の瞳
官能リレー小説 - ファンタジー系

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異色の瞳 26

すると、ゼロは顔を赤くする。

「顔赤くしちゃって、ゼロも可愛いトコあるんだね」

面白くなって、どんどんからかってやろうと思っていた矢先に、悲劇は起きる。

「僕をからかったな?今の状態を忘れてないかい?」

はッとした時には遅く、まだフィウに埋まっていたゼロが動き出す。

「容赦無しでいくぞ。今日は血が騒いだ後だから、まだまだ足りないし」

「あッ…ちょッ…ぁあッ」


結局夜明けまで間髪無しにゼロに鳴かされたのであった。
フィウがダウンしてしまった為、ゼロが体を洗い、おぶって城へ帰る事となった。




「フィウ〜!起きろぉ〜。ガールに行くんだぞぉ〜!」

ぅ〜んと気怠そうに寝返りを打つフィウ。

「起きないなら置いてくぞ?」

「……」

「……」

「……ッ!!?」

唇に柔らかい物が当たり、開けたくない重い瞼を開けると、視界をゼロの顔が占めていた。
そう、唇にあるのはゼロの唇。
フィウは驚き、一気に目が覚める。
ジタバタ暴れ、ゼロを離れさせる。
顔を真っ赤に染めながらゼロから離れる。

「ぁぁぁぁあんた何してんのッ!!」

「目覚まし」

さらりと言い除けてしまうゼロにフィウが呆れた様子になる。

「あっそぉ…はぁ…」

フィウが溜息をつく。

「早く着替えて来いよ!皆お前待ちなんだぞ?」

そう言い残してゼロはフィウの部屋を後にする。

「…なによ…あいつ…」
口を尖らせ、ゼロの去った後に舌を出す。

取り敢えず着替えて城の外へ出ると、立派な馬車が構えていた。

「フィウ〜!早くしろよ〜!」

セフィルが叫んでいる。疲れた様子の小走りで馬車へと乗り込む。

「この馬車くれるんだってさぁ〜」

「嘘ッ!!本当にッ!?」

「お姫様が、あった方が楽でしょってんでさ」

「へぇ〜…」

流石に上流クラスの使う馬車は並では無く、内装も豪華な装飾やら、シートが革でふかふかしていたりと、豪華装備であった。
唖然とし、口が閉じなく、間抜けな顔をしていると、ミント姫が見送りに来る。

「まだまだ助けて貰ったお礼がしきれてないので、この様な形になってしまいましたが、御自由にお使い下さい。皆さんの御武運を願っております」

一礼をするミント姫。ゼロ達も別れの挨拶をする。

「ありがとうミント姫」

「さんきゅッ!姫も体に気を付けて!」

「お姫様、またね〜」

「ミント姫、さんきゅな!また!」

ゼロが言い終えると、ミント姫は今にも泣きそうな顔になっていた。
それを一瞬見ると同時に馬車が発進する。

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