PiPi's World 投稿小説

異色の瞳
官能リレー小説 - ファンタジー系

の最初へ
 21
 23
の最後へ

異色の瞳 23

恐る恐る進むと、笑いながらモンスターを切り刻んでいく、ゼロがいる。

「あいつ…やべぇよ…」

セフィルが呟く。
誰も言葉を発せず、モンスター達の断末魔の合唱を聞いている。


「きゃぁッ!?」

いつの間にかセフィル達の背後に廻っていたモンスターが、フィウを掴み上げる。

「小僧!この娘…」

言い終わらぬ内に、モンスターの首が落ちる。

その瞬間のゼロの瞳は笑っていた。

ドサッと骸の上にフィウが落ちる。

「大丈夫かぁッ!」
セフィルとエレンが駆け寄ってくる。

「ゼロ…楽しんでる…」

「…とにかく追うぞ…」

フィウを抱え、セフィルはゼロの後を追う。


「あんたが此処のボスか?」

「ぁぁ…そうだ…よくも儂の大事な仲間達を…」

「知らねぇよ。お前等は運が悪ぃだけだよ」

ボスの視界からゼロが消える。

「何ッ!?」

刹那、左の腕が無くなる。

「ぐ…貴様…」

「ボスのくせに大した事無ぇ〜なぁ〜」

「ほざけ小僧ッ!!」
ゼロの目の前へ迫る。

「へぇ〜図体の割に素早いな」

「驚いたか?」

ガインッ!!

剣と剣とがぶつかり合う。

「正直つまんないね」

「小僧…ッ!」

あっさりと剣が弾かれると、ゼロを見失う。
何かが右腕を通り抜けた。
その感覚と共に、右腕が落ちていた。

「ぐああッ!…くッ…何故一思いに殺らない!」

その問いに、ゼロがニヤリと妖しい笑みを浮かべる。

「ちょっと調べたい事があってね」

両腕を無くした、ボスへと近付く。
「モンスターって、どの位まで生きてられるかってね」

「何ッ!?」

ボスの視界が崩れ落ちる。
右足を切断されていた。

「両手足程度じゃ死なないよね?」

左足を切り落とす。

「ぐうぅぅッ…頼む…一思いに殺ってくれ!」

左目に剣を突き立てる。

「ギアアァァッ!頼む…殺して…」

更に右目に掛かるが、ゼロは自分の右手の親指をボスの右目に圧し当てる。
徐々に力を加えていくと、指が瞼に減り込んでいく。

「ぐおおあああッ!」
苦悶の叫びをBGMにして、期待に胸踊らせながら親指を圧し付けていく。

やがでブジュッという感触と共に親指が一気に減り込む。

「ぐおッ…があああッ!」

「へぇ〜。まだ生きてるんだ」

ピクピクとし、泡を噴くボスを見て、ニヤリとすると、

「そろそろ飽きてきたな」

ドスッ!!

ボスの心臓目掛けて剣を突き下ろす。


洞窟内が静まり返る。




壮絶な光景にセフィル達はすっかり動けずにいた。
だが、気の狂う様な叫びが止み、静寂が戻る。

SNSでこの小説を紹介

ファンタジー系の他のリレー小説

こちらから小説を探す