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異世界物語
官能リレー小説 - ファンタジー系

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異世界物語 4

「良い響きですね。どういう意味ですか?」
「この地方の古い言葉で“希望”という意味なんです」
「希望…ですか。そんな大それた者ではないと思いますが…」
するとマリエルが笑いながら言った。
「前に家で飼ってたニワトリの名前がハルトだったのよ。もう食べちゃったけどね」
「ニ…ニワトリ…!?」
こうして俺の名はハルトに決まった。

クリスティーナさんとマリエルが食事を用意してくれている間、手持ち無沙汰になった俺は村内を見て回る事にした。
なるほど、確かにマリエルの言っていた通り、大人の男の姿が見えない。
そんな事を考えていると村の子供達が寄ってきて俺は質問責めにされた。
「お兄ちゃん、むこうの世界から来たんでしょう!?」
「馬無しで走る鉄の車があるって本当!?」
「地面は石で覆われてて、天まで届く建物があるんだよね?」
「“デンキ”っていう火が要らない魔法の灯りで、夜でも昼みたいに明るいって聞いたよ?」
「“オターク族”っていう人達がいるんだよね?その人達は“シンヤアニーメ”という聖典を大切にしていて、家には必ず“フィーギア”という神像があるんでしょ?」
「それ知ってる!オターク族は一生に一度、聖地アキーバを目指して命を懸けて巡礼の旅に出るんだよね?」
…どうやら一部、誤った知識が広がっているようだ。
幸い、自分の事以外は忘れていなかった俺は出来る限りそれらの質問に答えてやった。

家に戻ると夕食の用意が整っていた。
さっきクリスティーナさんが言っていたキノコのスープとパン、食卓に並んでいるのはそれだけだ。
「こんな粗末な食事しか用意出来なくて申し訳無いけれど、どうぞ召し上がれ」
「とんでもない。いただきます」
スープは素朴な味わいだが美味かった。
固いパンをちぎってスープにつけて食べる。
俺は食べながら二人に言った。
「町には俺と同じように、むこうの世界から飛ばされて来た人達がいると聞きました。そこへ行こうと思います」
「そうねぇ、あなたにとってはそれが一番良いでしょうね。でも何も急ぐ事は無いわよ。しばらく家にいれば良いわ」
「でも、いつまでもお世話になる訳には…」
「ママの言う通りよ。焦る必要なんて無いのよ。時間はいくらでもあるんだから」
「はあ…」
なぜか俺を引き留めようとする二人。
見た所、自分達の食事すら満足に無いのに、これ以上食いブチが増えるのは二人にとっても良い事ではないはずなのに…。
だが、その理由はその日の夜に判明した。

食事を終えた俺達三人は眠りに就いた。
照明と言えばロウソクか、良くてランプの先祖のような物くらい。
日が沈んだ後いつまでも起きていては油代がもったいない。
その代わり朝が早いのだ。
さて、そんな風な事で早々にベッドに入ったは良いが、案の定まったく寝付けず、色々な事に思いを巡らせていると、キィ…と静かに部屋の戸が開いて誰かが中に入って来た。
その人は真っ直ぐに俺の寝ているベッドの方へ歩み寄って来たかと思うと、なんとベッドの中に潜り込んで来た。
「マリエル?…いや、クリスティーナさん?」
「うふ…娘じゃなくてごめんなさいね♪」
暗くて表情までは見えないが、艶やかな微笑みを含んだ彼女の声は、昼間とは打って変わって色っぽい物だった。
「これは一体どういう事なんです?」
「驚かせてごめんなさい。ハルトさんの子種をいただきに来ました」
そう言えば聞いた事がある。
人の移動の少ない山村では血が濃くなるのを防ぐため、旅人を泊めた際に村の女を抱かせるという風習を…。
日本を始め世界中に例がある。
なるほど、してみると俺は旅人みたいな物だ。
クリスティーナさんはゴソゴソと身をくねらせながら寝間着を脱いで裸になると、俺に体を寄せて抱き付いて来た。
肉付きの良い柔らかい体だ。
服の上からでも判っていた大きな乳房が俺の体に押し付けられてつぶれる。
「うふふ…もうこんなにビンビンになってる…」
俺の男根が握られた。
すでに半勃ち状態だった男根は、2〜3度上下にシゴかれただけで腹に張り付くほどに勃起した。
「いま気持ち良くしてあげますからね…」
そう言うと彼女はモゾモゾと布団の中にもぐり込み、俺の股の開かせ、間に頭を入れると、パクリと男根を口にくわえたのだった。

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