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メロン・ワールド
官能リレー小説 - ファンタジー系

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メロン・ワールド 74

座りながら貝丞は、
――まずいなあ。
と思っていた。どうやらイルジーマに、“乳ビンタをチラ付かせれば貝丞が言うことを聞く”と学習されてしまったようだ。これからも事あるごとに、乳ビンタを持ち出すに違いない。
そしてその習慣は、他の“自称奴隷”にも、あっという間に伝染するだろう。
現に、ちらりとミュラの方を見てみると、彼女は『ふ〜ん』という表情で頷いていた。いよいよまずい。
『それでは、お食事の支度を始めさせていただきます』
「あっ……」
イルジーマの声で、貝丞の思考は中断させられた。
『入りなさい』
部屋の外に居るであろうメイドに、イルジーマは声をかけた。すると、数人のメイド(彼女達は普通のメイド服を着ていた。)が、手に皿やボウルを捧げ持って入って来る。
貝丞が皿やボウルの中身を覗き込んでみると、肉や野菜を調理したもののようであった。地球の料理と、それほど変わらなく見える。それもかなり高級そうな印象だ。
それでも貝丞は、一応心の準備をした。この世界では上等の料理でも、地球の食事とは全然味が違う可能性もある。
こう言っては何だが、幸い、貝丞はかなりの粗食に耐える自信があった。以前に、日本が外国に侵略されるのではないかという妄想に取り憑かれ、ゲリラとして活動できるよう、野草や雑穀を食べ続ける訓練をしたことがあるのだ。
――例えどんな味でも、しばらくはこの世界のものを食べなけりゃいけない。早く慣れないと……
結局、貝丞の心配は杞憂に終わった。イルジーマに食べさせられた(自力で食べようとしたら、また乳ビンタで顔を張られた。)料理は、貝丞が元の世界で食べたどんな高級料理より美味だった。
「うまい……」
貝丞が素直に感想を漏らすと、イルジーマがニヤリと笑った。
『御主人様のお口に合ってようございました。後ほど、御褒美を弾んでくださいね』
「う、うん……」
御褒美と言うと、また、メイド達に搾り取られるのだろうか? そう思っていると、ミュラが貝丞に問いかけた。
『で、御主人様、どっちにするの?』
「え? どっちって何と何が?」
何か料理のメニューだろうか。それなら分からないからお任せにしたいのだが。
貝丞がそう考えたとき、ミュラが無造作にのしかかってきて、貝丞の腰の上にまたがった。
「うわっ!」
何するんだ、と言おうとした貝丞だったが、それより先に、貝丞と向かい合わせになったミュラが口を開いた。
『前の穴にするの? それとも後ろにするの?』
「え……食事中に何言い出すんだよ!?」
『何言ってるの、はご主人様じゃない。ご主人様は奴隷を犯しながら食事するのが当たり前でしょ?』

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