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メロン・ワールド
官能リレー小説 - ファンタジー系

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メロン・ワールド 69

『はあ、はあ……ご主人様。お側を離れていて申し訳ありませんでした。イルジーマ達はちゃんとご主人様にお仕えしましたか? 粗相などしませんでしたでしょうか?』
「いや、よくやってくれたと思います……」
他に何とも答えようがなく、貝丞はイルジーマ達の仕事振りを称える発言をした。すると、ラグーナの背後から例のメイド服姿のイルジーマが現れ、
『恐縮です。ご主人様。では後ほどご褒美を……』
と、厚かましく要求する。
『えー? イルジーマ達、散々ご主人様にハメてもらったんでしょ? 今度はボク達の番だよお』
続いて姿を現したのはミュラだった。ラグーナ同様ほとんど全裸で、わずかに身に付けた下着のようなものは、大事な部分を全く隠していない。
「あ、あのさ、みんな……」
『さあさあ、ご主人様。そんなシーツなんか巻いてないで』
何か言いかけた貝丞を無視し、ラグーナは身を起こすと、彼の体からシーツを剥ぎ取った。ラグーナに組み敷かれた貝丞は全く抵抗できず、再び裸になってしまう。
「ひえ……」
『ご主人様。今すぐご奉仕したいところですが、お腹がお空きでしょう。お食事の用意ができております。広間にお連れしますから、またあたしの背中にお乗りください』
そう言うとラグーナは貝丞の上から退き、床に四つん這いになった。しかし、ミュラやイルジーマも黙っていない。
『何言ってるのラグーナ? ご主人様の馬は元々ボクの役目でしょ? あのときのはあくまで特例!』
『いいえ! ご主人様の移動は、我々侍女の牽く車で……』
揉める揉める。見かねた貝丞は、3人を止めようとした。
「みんな聞いてくれ。俺は……」
『『『ご主人様は黙っていてください!』』』
「はい……」
どうやらコンディションが回復しても、力関係は変わらないようだ。貝丞が黙り込むと、このままでは埒が開かないと思ったのか、とうとうラグーナが強権を発動した。
『姉として、当主として命じます。ミュラ、イルジーマ。お前達は退きなさい』
「!」
あまりの強引さに、貝丞は思わず息を呑んだ。だが、ミュラもイルジーマも、黙って引き下がるタマではない。即座に噛み付く。
『うわっ! 何それ!? ラグーナ横暴!』
『そうです! ご主人様の下に奴隷は皆平等のはずです!』
『フン。何とでもおっしゃい』
耳を貸す気ゼロの姿勢を明確にしながら、ラグーナは貝丞を抱き起そうとした。
『さあ、ご主人様。早くあたしの背中に……』
「ちょ、ちょっと待ってくれ」
上体を起こしながら、貝丞はラグーナを押し止めた。ラグーナの背中に乗ることは確定になったようだが、その前に用を足しておきたいと思ったのである。
『どうなさいました? ご主人様』
「実は……食事の前にトイレに行きたいんだ。ぶっちゃけ、小便が出そうで……」

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