PiPi's World 投稿小説

メロン・ワールド
官能リレー小説 - ファンタジー系

の最初へ
 63
 65
の最後へ

メロン・ワールド 65

バシッ!
抗議しても無駄と観念した貝丞は、女性のヒップを鞭で叩く。女性は小さな呻き声を上げ、床を這って前進し始めた。大きな乳房が前後左右にブラブラと揺れる。
――なんか俺、だんだんこの人達の言いなりになってるな……
そのまましばらく車に揺られていた貝丞だったが、急に一つの疑問を感じた。
――あれ、そう言えばどうやって方向変えてもらうんだ?
ミュラのときは手綱があったし、ラグーナのときは乳房を蹴れと指示されていた。今度はどうするのだろうか。見ると車は早、廊下の曲り角に差し掛かっている。
「うわ! ちょっと止めて!」
慌てた貝丞は、車の後から付いてきていたイルジーマ達の方を振り向き叫んだ。だが、車を牽く女性は何事もないかのように、あっさりと角を曲がっていく。
「…………」
貝丞は何も言えず、ただ前に向き直るしかなかった。

「生き返るねえ……」
湯船に体を浸した貝丞は、しみじみとつぶやいた。今より前に入浴したのは、元の世界でチキチキ麻雀大会に出場する直前、水風呂を使ったのが最後である。実に数日ぶりだった。
「それにしても、立派な風呂場だな」
首をぐるりと回し、周囲を見渡す。大理石に似た感触の材質で作られたその浴室は、広さが学校の教室より一回り小さいぐらい。浴槽は3分の1ほどを占めている。太い柱が何本か立ち並び、浴槽に面した壁には人や動物の彫刻がなされていた。
彼は今、一人でお湯に浸かっていた。浴室に入る前、「一人で入れますから」とイルジーマ達に言ったのだ。当然のように服を脱ごうとしていたイルジーマは『はあ』と答え、待っているようなそぶりを見せた。おそらく、納得してくれたのだろう。
『失礼いたします』
「え?」
振り向くと、イルジーマ達が全裸で入ってくるところだった。メイド達に加えて、車を牽いていた女性もいる。
「あ……」
やはり彼女達は、全く納得していなかった。それどころか、ひとまず貝丞を一人で入らせ、油断したところで押し入るという悪質な手口である。
「あの、一人で入るって……」
『世迷言をおっしゃらないでください。ご主人様のお体を清潔に保つのは、侍女の務めです』
イルジーマ達は貝丞に殺到し、寄ってたかって彼を浴槽から引きずりだした。
「ど、どこに行くんですか……?」
『こちらです』
さらにイルジーマ達は貝丞の手足を捕まえ、体を持ち上げて浴室の隅へと運んで行った。貝丞は当然、
「な、何するんですか……?」
と小さな抗議の声を上げたが、全く無視されて終わる。運ばれた先には、海綿のようなものが畳数枚分の広さに敷き詰められていた。
「…………」
貝丞に抵抗する気力はすでになく、メイド達にされるままに、海綿の上へ横たえられた。メイド達は彼の手足を押さえつけ、逃げられないようにする。
「ああ……」
『では、始めさせていただきます』
「え……?」

SNSでこの小説を紹介

ファンタジー系の他のリレー小説

こちらから小説を探す