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メロン・ワールド
官能リレー小説 - ファンタジー系

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メロン・ワールド 61

貝丞は慌ててイルジーマの顔を見た。ニュアンスが大幅に変えられているというか、言っていないことまで追加されている。これではメイド達に誤解を与えてしまうだろう。
「e@[&£……」
「f\on$……」
そのメイド達が何か言葉を口にした。貝丞が振り向くと、彼女達は彼に向かって一斉にひれ伏し、床に額をつけている。
「あ、あの、皆さん……」
『彼女達は、「手を抜いたときには、うんときつい罰をお与えください」「人ではなく家畜と思ってご命令ください」と言っているのです。お分かりになりますか? 私共の忠誠心が』
「……忠誠心は十分よく分かるけど、イルジーマ、俺の言葉ちゃんと伝えなかったよね?」
メイド達の言葉にやや引き気味になりながら、貝丞はイルジーマに不平をぶつけた。だがイルジーマはニヤリと笑い、メイド達の方を向いて口を開く。
『ご主人様は、お前達が胸を露出していないのをご不快に思われています』
「「「「!」」」
「なっ……」
とうとうイルジーマは、全く関係ないことを言い出した。メイド達は慌てた様子でエプロンを脱ぎ捨て、服のボタンを外して次々と乳房を曝け出す。
ボインッ……ボヨン……バルンッ
大きさでイルジーマに及ぶ者はいないものの、地球基準では全員が超爆乳と言ってよく、彼女達の露出した乳房がズラリと並ぶ様は圧巻と言うしかなかった。
「「「…………」」」」
メイド達は失点を取り戻そうとしてか、恥じらいながらも両手で乳房を持ち上げたり、乳首を摘まんで動かしたりして貝丞にアピールする。貝丞はその光景に、視線が釘付けになってしまった。本当ならイルジーマの“誤訳”ぶりを咎めなければならないのだが、とてもそれどころではない。
「うう……」
それでも貝丞は気合を入れ、イルジーマに抗議をしようと試みた。しかし何もしゃべらないうちに、はっとして口をつぐむ。下手に言葉を発したら、またイルジーマにいいように改竄されてしまうと考えたのだ。
――ど、どうしよう……
手を拱いていると、イルジーマが貝丞の耳に口を寄せ、小声でささやいてきた。
『ご主人様。本日は1日目ですから、このイルジーマがご主人様の代わりに命令をいたします。ですが、明日からはご自分でご命令ください』
――だ、駄目だ……
全く悪びれたところのないイルジーマの態度に、貝丞は無力感を覚えた。おそらく何を言っても無駄だろう。事ここに至っては、自分でこの世界の言葉を習得し、直接話せるようになるしかない。
そんなことを思っていると、今度はイルジーマが全員に聞こえるような声で言った。
『ではご主人様。どの者からお抱きになりますか?』
「え……? 今君としたばかりだし、何もそこまでしなくても……」
『ふんっ!』
突然イルジーマは大きく上体を動かし、そのクイーンサイズの乳房を貝丞の顔に叩きつけた。いわゆる乳ビンタだ。
バチッ!

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